母の死から13年、ペ子さんの結婚が決まりました。大好きな人と結婚したからこそ、当時の父の気持ちを改めて思いやったり、子どもに先立たれた祖母の気持ちを考えたりするように。それから数年後、3人の子どもに恵まれたペ子さん。
ある日、祖母から家族の出来事をまとめたノートを渡されて……。
亡き母が残してくれたのは…
結婚後、私は3人の子どもに恵まれました。
ある日、祖母から家族の出来事をまとめたノートを受け取ることに。
ノートには短歌もつづってありました。
この道を急足にて往復す 病室で待つ娘の顔が
未来へと望み掛けての治療に 夢消えた朝 無念に尽きる
亡き娘の誕生日 好物供え悲しき祝い
読んでいるうちにポロポロと涙がこぼれました。
子どもを亡くした母目線の悲しき短歌。
自分の子が病を患って、この世から旅立ったら……そう思うと、涙が止まらなかったです。
親を亡くした子 妻と死別した夫 子どもに先立たれた母
そして……子どもの成長を見届けることができなかった母
子供のとき、結婚したとき、親になったとき。
それぞれの立場を経験していく中で、常に伝え続けてくれる。
生前教師だった母が命を持って最後に伝えてくれたことは、大事な人が変わりなくそばにいてくれる何げない毎日が、一番の宝物だということです。
不妊治療がうまくいかず夫と擦れ違い
子どもにやさしくできない
そんな自分に嫌気が差してしまう
みんな、いろいろな悩みを抱えています。
でも一度立ち止まって、今あるものに目を向けてみて。
そこには、大事な人と過ごすかけがえのない時間があるはず。
もっと肩の力を抜いて一緒にいられる限りある時間を楽しもう。
自分の人生を目いっぱい楽しもう。いつ自分が旅立っても悔いのないように。
そして、いつ大切な人が旅立っても悔いなく見送ることができるように……。
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わずか11歳で最愛の母を亡くしたペ子さんが伝えてくれた、「大事な人が変わりなくそばにいてくれる何げない毎日が、一番の宝物だということ」。生きていると悩みは尽きませんが、大切な人との日々を悔いなく、楽しんで生きていきたいものですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
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