高齢出産に偏見をもつ若ママ
初めて会うママと意気投合し、高齢出産したことを話しました。その人は20代前半の若いママ。「計画性は大事ですよね」「高齢出産ってリスク高いの知ってて産んだんですか〜?」など無邪気に聞いてきます。モヤッとしましたが、あくまで冷静に「実は、計画的に出産したくても、体の問題でできなかったんです。授かったときがタイミングだと思って妊活を頑張ってきました。リスクへの懸念もありましたが、どうしても子どもを授かりたかったんです。そんな思いで高齢出産される女性は今多いと思いますよ」と正直な気持ちを織り交ぜつつ、丁寧に説明をしました。しかし、若いママは私の説明にピンときていないようで「え? でも結局それって親の都合ってことですよね? お子さん、参観日で友だちにバカにされますよ。かわいそうじゃないですか?」と軽く笑ってきたのです。私のことをアレコレ言われるのは構いませんが、息子が「かわいそう」と言われてしまい、私はショックで言葉を失います……。
すると、私たちの様子が気になっていたらしい支援センターの年配の女性職員さんがサッと近寄ってきて、若いママに「お産も子育ても人それぞれですからねぇ」とニッコリ。女性職員さんは笑顔でしたが、語気が強く、「他人の人生にズカズカ入っていくものではないよ」と若いママに注意してくれているようにも思えました。実際若いママもその迫力に負けたのかムスッとして、その場から離れていってくれたのです。
息子のことを言われてつい返す言葉をなくしてしまいましたが、女性職員さんの言うように「出産も子育ても人それぞれ」。高齢出産であることに引け目を感じていましたが、私は私で堂々と子育てをしようと思った出来事です。
著者:谷口ひかり/30代・ライター。1歳の男の子を育てるアラサーママ。意思表示ができるようになった息子は地面に転がり今日も泣いている。初めての育児に奮闘中。毎日の楽しみは寝かしつけ後の晩酌。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)
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