「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、ご家族に添い乳は癖になると言われたママからのご相談です。
Q. 添い乳は癖になると言われたのですが……
生後3週間の男の子のママです。新米ママで分からないことだらけで毎日悪戦苦闘しています。
赤ちゃんの睡眠のことなのですが、日によって寝てくれる日もあれば昼間寝かそうとしてもなかなか寝てくれず、泣いてばかりいるときもあります。夜間の寝かしつけの前に授乳し、ある程度眠りについたため寝かそうとすると起きる→ぐずる→授乳→授乳だけじゃ足りないと思い育児用ミルクを足す→それでも目が覚めている……と言った流れの日もあり、自分の睡魔に勝てず添い乳をしてしまいます。
添い乳をするとすんなりと寝てくれるのですが、添い乳で寝かしつけると、それが癖になって添い乳でしか寝なくなり、また卒乳時期が遅れると家族に言われました。実際どうなのかなと思い相談させていただきました。
宮川めぐみ助産師からの回答
生後3週間ということで、本領発揮してくるころになりますね。お付き合いも大変だと思います。
添い乳についてですが、今はされていてもいいのではないかと思いますよ。添い乳をしていることで、お互いにすんなりと休めて身体も楽だと思います。癖になることかどうかは個人差があると思いますし、また息子さんが大きくなっていく過程で寝かしつけのやり方を変えていってもいいかと思います。
添い乳をしながら、一緒にトントンをするようにしていただくことで、ねんねの儀式に添い乳だけではなくトントンも刷り込まれていくと思います。そして、だんだんおっぱいを離していくタイミングを早めていき、トントンだけは続けていくというようにされると、うまくトントンだけでも寝てくれるようになるのではないかと思いますよ。
卒乳の時期についても、まだなんともわからないことだと思います。
今は産後の疲れで一番つらいときでもあると思いますので、まずは疲れを癒してもらったりすることを優先にされてみてはどうかなと思いました。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー〈 https://baby-calendar.jp/talk/category/tree/11/0 〉
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
寝かしつけのおっぱいはやめたほうがいいの?
ママが隣で密着して添い乳をしてくれる状況は、呼吸、体温、鼓動、そしておっぱいにより、「安心して眠っていいんだよ」のサインが自然に赤ちゃんに送られ、落ち着きを取り戻し、再び深い眠りに入っていくことができます。
その一方で、「添い乳をすることで赤ちゃんの睡眠の質が落ち、依存心を植え付けてしまう」「早くから自立する子に育てるためには添い乳はすべきではない」という考え方があります。最近は「ねんねトレーニング」が流行っていて、赤ちゃん時代から自立を促すため、夜中にぐっすりと眠ってくれるようになるため、添い乳はおろか赤ちゃんとママが別々に眠るという育児法も紹介されています。
小さめ赤ちゃんは添い乳がいい理由
それが悪いとは思いませんが、「川の字」が物語るように、昔から体重の増えがゆっくりの赤ちゃんには「ママのお布団に連れてきておっぱいを与えましょう」という指導がされてきました。
添い乳をしていると赤ちゃんがよく育つということを、昔の人たちは実践で感じていたのかもしれません。親子のつながりをしっかりと感じられるよう手助けしてくれるひとつの方法が、寝かしつけのおっぱいです。両者の睡眠サイクルは同調していて、体内時計が互いに共鳴し合い、夜中の子どものお世話を半分眠った状態で無意識に全部できる……。生物学的に、ママはそんな力を持っています。
添い乳で親子の絆は深まる
添い乳をすれば、ママからは「オキシトシン」というリラックスホルモンが分泌されます。そのホルモンは、母乳分泌量を増やしてくれる作用と、心をほっこりと鎮め、質のいい眠りに誘導してくれることが科学的にも立証されています。寝かせるときには赤ちゃんに密着し、たくさんおっぱいを飲ませること、添い乳をすることで親子の絆はぐんと深くなります。
家族みんなで寄り添って眠ることの意味。添い乳が家族に及ぼす健康へのポジティブな影響。今一度、考えてみてくださいね。
※参考:ニュース(ママネタ)「助産師が教えます!寝かしつけのおっぱいはやめたほうがいいの?」〈 https://baby-calendar.jp/smilenews/detail/7552〉【著者:助産院ばぶばぶ院長 助産師 HISAKO】
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