きっかけは義父が亡くなったこと
私は、結婚を機に地元の関東から夫の実家がある九州に移り住むことになりました。移住後は3人の子どもにも恵まれ、慣れない土地での生活もそれなりにうまくやれていたと思います。近くに住む義父母ともたまに会っては一緒に食事をしたり、子どもの面倒を見てもらったりと関係性は良好。それなりに平穏な日々を送っていました。
しかし、今から3年前、義父が亡くなったころから状況が一変してしまったのです!
義父が亡くなってからというもの、当時60代半ばだった義母はひどく落胆し、ボーとすることも多く、自分で車の運転もできなくなりました。そんな義母の状況を見るに見かねた私は、ある日「一緒に買い物に行きませんか?」と近くのスーパーまで買い物に行くことを提案したのです。
最初は出かけることを渋っていた義母ですが、「私が車で一緒に移動するから大丈夫ですよ」と声をかけると、少しためらいながらも出かけることを承諾。ゆっくりと出かける準備を始めました。心なしか、義母の顔も明るくなったように見えたので、私も「誘ってよかったな」と思えました。
それから義母はたまにお出かけの誘いをしてくるように。食事したり、買い物をしたりと私も気分転換になったので、予定の合う日はできるだけ付き合うようにしていました。
ところが、次第に義母からの要求はエスカレートしていったのです……。
私の予定はおかまいなし?やまない義母のお願い
日に日に義母からのお誘いの頻度が増え、義母は何かあれば私に送迎を頼むようになりました。初めのうちは「出かけられたのがよっぽどうれしかったんだろうな」と思い、義母のお願いを聞いていたのですが、あるときから義母の様子が一変。それまでは私に予定を確認し、予定がないときだけ送迎を頼んできていたのですが、私に予定が入っているときでもおかまいなしに送迎を頼んでくるようになったのです。
「今日は予定があるのでまた次の休みのときでもいいですか?」と聞くと、「今日行きたいのよ! お願い!」と譲らない義母。「じゃあ、代わりにタクシーで行きますか?」と聞くと、「お金がかかるし、時間もかかるじゃない。それならあなたに頼むほうがいいでしょ」と返してきたのです! さすがにこの義母の返答にはあぜんとし、「私はタダでこき使ってもいいと思っているの!?」と思いました。しかし、私も気落ちしていた義母の様子をずっと見ていたので、喉から出かけた言葉をぐっと飲みこみました。
私は、「わかりました。今日は予定を変えられるのでお義母さんにお付き合いしますね。ただ、予定を変えることが難しい日もあるので、今後は急なお願いは止めてくださいね」とやんわりと、でも少しだけ語気を強くして釘を刺しました。すると義母は悪びれもせず「わかってる、わかってるから」としれっと軽い返事だけをしたのでした。
耐え切れず夫に相談するものの…
私のお願いに「わかった」と返事をした義母でしたが、結局その後も義母の無茶ぶりは変わらず……。仕事や子どもの世話もあり、自分自身にもあまり余裕がなかった私は、日に日に義母の連絡が苦痛になっていました。
その後もあまりにも何度も続くので、とうとう我慢しきれなくなった私は、夫にこれまでのことを相談しました。すると夫は「まぁ、母さんも親父がいなくなってからはあんな感じだったし。それくらい付き合ってあげれば?」と言うのです。
これには私もさすがに反論! 「じゃあ私はどうでもいいの!? 私だって予定を無理矢理変えたり、キャンセルしたりしてるんだよ! 私はただ言いなりになっていればいいって言うの!?」と、気付けば大声で絶叫。これには夫も驚いたようで、目を丸くして黙って私のことを見つめていました。そして「ゴメン、そこまで追い詰められているとは思わなかった」とティッシュで目元を拭ってくれました。どうやら私は、感極まって涙まで出ていたようです。
翌日が休日だったこともあり、夫が義母に連絡を取り、3人で話し合うことに。前日夫に正直な気持ちをぶちまけたおかげか、気持ちもすっきりとし、落ち着いた状態で義母に話を持ち掛けることができました。すると義母からは「そこまで嫌だったとは思わなかった。あなたもも一緒に出かけるのを喜んでいると思ってたから……。迷惑をかけてゴメンナサイ」との返答が返ってきたのです。
まとめ
義母は本当に私がただ遠慮して断っているのだと思っていたよう。また、気落ちしていたときに支えてくれたのがうれしくて甘え過ぎたとも。
この件以降、またすれ違いや勘違いで苦しい思いをしないように、私はいいことでも悪いことでも、自分の伝えたいことをはっきりと夫や義母に伝えるように努力しています。これからは、気持ちのすれ違いでお互いが嫌な思いをしないように過ごしていけるようになればいいなと願っています。お互い我慢したり、変に遠慮したりして何も伝えないでいると、いいことは1つもないなと思った出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:赤井 みどり/30代女性・主婦。3児の母。結婚を機に地方に移住。毎日なぜだか忙しくなっている。子育てが終わったらのんびり暮らすことを夢見ている。
マンガ/さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)
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