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【いつもの“つっぱり棒”は使わないで】防災士が明かす「家具の転倒対策3つのNG」

“2025年1月”は、能登半島地震から1年、そして阪神・淡路大震災から30年を迎えた月。

近年の地震による負傷者の30~50%は、家具類の転倒・落下が原因とされています。そこで今あらためて見直しておきたいのが、正しい家具の転倒対策です。

今回は、防災士が教える“正しい家具の転倒対策”として、やってはいけない3つのNGを紹介します。

 

防災を振り返る“2025年1月”

2024年1月1日に起きた能登半島地震から、1年を迎えました。地震による犠牲者は462人となり、そのうち227人が、家屋・建造物の倒壊などの直接的な原因により亡くなりました。

 

犠牲者のうち、222人を対象に警察庁が死因を調べたところ、家屋の倒壊や家具の転倒などが原因の「圧死」が92人で、全体の41%と最も多くなっています。

 

東京都のHPでも、近年の地震による負傷者の30~50%は、家具類の転倒・落下・移動が原因とされています。

 

また、阪神・淡路大震災からも30年を迎えた2025年1月。より防災の意識を高める年とすべく、お家でできる“正しい家具の転倒対策”を紹介します。

 

出典:日本経済新聞(2024年2月1日)

 

家具転倒対策における「3つの“NG”」

地震における家具の転倒対策として有効なのは、転倒防止用の「つっぱり棒」を家具の上部に取り付けること。

 

しかし、NGな取り付け方をしていると十分な効果を発揮できず、身の危険に繋がることもあります。

 

知っておくべき3つの“NG”をチェックしましょう!

 

NG①“転倒防止専用”のつっぱり棒を使わない

家具転倒対策における「3つの“NG”」

 

通常のつっぱり棒を家具と天井の間につっぱっても、前後左右に動く家具を支えられず、効果的ではありません。

 

画像のような「専用のつっぱり棒」を選ぶことが必要です。

 

NG②正しい位置に取り付けない

家具転倒対策における「3つの“NG”」

 

多くの家具は構造上、端の部分に一番強度があります。

 

そのため、つっぱり棒は上面の両端に、壁につくように取り付けることで最大の効果を発揮しますよ。さらに、家具の背面も壁にぴったりとついている状態が理想です。

 

壁から離れた家具への使用は、家具が後ろに倒れる力を抑えられず、十分な効果を発揮できないので注意してくださいね。

 

NG③“耐震性能”を確認しない

通販サイトなどにある安価なつっぱり棒の中には、表記されている耐震性能を満たしていない商品も存在します。

 

購入を検討する際は、耐震試験の映像を公開しているメーカーを選ぶのも一つの方法です。

 

※設置状況などによって効果が薄れる場合もあります。

 

「+1」の転倒対策

つっぱり棒を使った家具の転倒対策とあわせて知っておきたい、“+1”の転倒対策を紹介します!

 

【+1】家具転倒防止マット

家具転倒対策における「3つの“NG”」

 

家具転倒防止マットを家具の下に挟み込むだけで、 家具の重心が後ろに移り、転倒のリスクを軽減します。

 

家具転倒防止用のつっぱり棒と併用すると、さらに効果を発揮!

 

東京消防庁も、マットと耐震ポールを併用することで、壁へのボルト固定と同等の耐震効果があるとしています。

 

【+1】液晶テレビ用 耐震固定ポール

家具転倒対策における「3つの“NG”」

 

「液晶テレビ用 耐震固定ポール」は、テレビの前倒れを防止できる商品です。

 

テレビ台に固定して使うタイプで、テレビ・テレビ台を傷つけずに取り付けできますよ。

 

※テレビの型によっては取り付けできない場合もあります。

 

「+1」の豆知識

全国には、積極的に防災を促す自治体も多くあります。

 

家具の転倒を防止する器具を無償で現物支給したり、高齢者など自力で家具の転倒防止器具を取り付けるのが難しい方に向けた取り付け代行を行ったりなど、自治体ごとに様々な防災支援がありますよ。

 

お住まいの自治体の防災支援についても確認してみてくださいね。

 

企業×自治体の取り組み「地域包括連携協定」

つっぱり棒メーカーの平安伸銅工業は、2024年12月23日に大阪市・西区と地域包括連携協定を締結しました。

 

災害時の物資の支給や、社屋を避難施設として開放すること、市民への防災に関する講演の実施など、地域一丸となっての防災を後押しする取り組みです。

 

つっぱり棒を使った家具転倒対策を見直そう!

せっかくつっぱり棒で家具転倒対策をしていても、取り付け方によっては十分な効果を発揮できません。

 

一般的なつっぱり棒ではなく、転倒防止専用のつっぱり棒を用意して、正しい位置に取り付けるようにしましょう!

 

ぜひこの機会に、つっぱり棒を含めた家具転倒対策をあらためて見直してみてくださいね。

 

画像提供:平安伸銅工業

 

 

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