こだわりが強い長女
長女のこだわりは、さまざまな場面で出ます。服を選ぶときは、その日着たい服のイメージが頭の中にあるため、準備に10分以上かかることも。運動会の日には、普段は気にしたこともなかったのに、当日になって急に体操服の名前のインクの濃さが気に入らず、結果的に遅刻してしまいました。
学校の参観日には、授業で「地域のおすすめのお店とその理由」をプリントに書く課題が出されたのですが、長女は自分が納得できる文章が思いつかず、なかなか書き始めることができません。
先生が助け船を出してくれるのですが、長女は自分が考えた文章でないと納得できず、結局、授業の終わりまでに書き終えることができませんでした。
長女にこだわりがあることは以前から知っていましたが、学校でもここまで強く出るとは思わず、私はママ友に相談しました。
ママ友の言葉にハッとして…
するとママ友からは、こんな言葉が。
「娘ちゃんのこだわりって長所だと思うよ! うちの中1の長女もこだわりが強くて、担任の先生からは“マイペース”って注意されて……。私もいっぱい悩んだから、すごく気持ちがわかる」
そして、こう続けたのです。
「たしかに時間に制限がある場面では困ることもあるけど、図工の作品は立派だし、ノートもすごくきれい。何より“根気がある”ってことだよね。“こうしたい”って意志がある子は、人に流されにくいし、それって褒めてあげられる部分だと思うよ」
私はハッとしました。これまで私は、長女のこだわりにイライラするばかりで、それが「長所」になるなんて考えたこともなかったのです。ママ友の言葉のおかげで、少しずつ長女のこだわりを前向きに受け止められるようになりました。
それ以来、なるべく辛抱強く長女に寄り添い、待つ姿勢を心がけています。とはいえ、遅刻は避けたいので、長女のこだわりを踏まえ、時間に余裕を持って行動できるように声かけの工夫もするようになりました。
ママ友も私と同じような経験をしてきたと知り、現在は「こだわりの強さは長所」と実感しているという言葉を聞いて、本当にホッとしました。共感してもらえたこともうれしかったですし、何より、これまで長女の欠点だと思っていたところを長所でもあると気づかせてくれたママ友に、感謝の気持ちでいっぱいです。
著者:松谷 えりな/30代女性。令和元年生まれの息子と、平成28年、平成30年、令和2年生まれ娘たち4児のママ。教員免許保持。子ども4人と夫、ペットのわんちゃん1匹と暮らしており、趣味は子どもたちといろいろな公園へ遊びに行くこと。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)