ペーパードライバーの奮闘
猛暑で外遊びができず、家の遊びにも飽きて退屈そうにしている双子たち。支援センターに行きたくても、この猛暑の中、双子用ベビーカーを押して歩き回るのは熱中症になりそうだと感じていました。
「このままではいけない!」と意を決して、ペーパードライバーを卒業することに。私は、夫を助手席に乗せ、運転の練習を始めました。
何度か夫に、付き添ってもらいながら練習を重ねた結果、近所の支援センターやスーパーまで、双子たちを乗せてひとりで運転することにも自信がついたのです。
車で20分の距離の実家へ
運転に慣れてきた私は、双子たちを乗せてひとりで実家へ行くことを決意。実家までの道のりは大きな道路をまっすぐ進むだけの簡単なルート。行きは無事に到着し、特に問題はありませんでした。ところが帰り道に悲劇が起きたのです。
祖父母に遊んでもらって、テンションが上がっていた双子たち。帰るときには、チャイルドシートに乗るのを拒んだり、眠そうな様子を見せたりして雲行きが怪しい雰囲気でした。それでもなんとか車に乗せ、出発しましたが……。
予感的中!気持ちの余裕がなくなって…
嫌な予感は、見事に的中……。発車するとともに、車内に響き渡る双子たちの泣き声。その泣き声に気を取られ運転に集中できず、私はイライラが募っていました。
「もう、うるさい! あと少しで着くから」と声を荒らげてしまい、気持ちの余裕を持てないまま、自宅のすぐ手前の路地を左折した瞬間……。
「ガリガリガリ!」と嫌な音が聞こえ、車の後輪あたりを電柱に擦ってしまいました。その瞬間、私は自己嫌悪とイライラがピークに。
「修理代どうしよう」「子どもたちにきつく当たってしまった」「もう、車で出かけたくない」「無理しないでおとなしく家にいればよかった」など、さまざまな感情が入り混じって、頭の中はぐちゃぐちゃ。
夫に報告をしなければと思い、帰宅後に事の経緯をメッセージで送ると、「人にケガをさせたとか、人の家を傷つけたとかじゃなくてよかったじゃん」という返事があり、その言葉で少し私の不安な気持ちが救われました。
運転はまだ怖いですが、子どもたちに事前に「ママ、運転するからお利口にしててね」と伝えることで、少し泣き声が緩和されたように感じます。また、夫にも相談をし、子どもたちが好きな音楽や動画を見られるように車用のタブレットホルダーを購入しました。これからも少しずつ練習を重ねながら、子どもたちと安全に車移動できるように頑張りたいと思います。
著者:野中 まゆ/30代女性。2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
イラスト:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年1月)