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「帰省するなら、あんたは地べたに寝るのよ」と、私の両親と同居中の義姉。私「勘違いしてない?」真実を知った義姉は

兄の失業にともない、私の実家で同居生活を始めることになった兄夫婦。しかし、兄嫁が私の両親に関して、とんでもない勘違いをしているようなのです……。

穏やかでやさしいうちの両親。兄が同居を頼み込んだときから、「家賃も生活費も入れなくていい」「仕事も急いで探さなくていい」と言ってくれていたそうです。

 

しかし、その言葉を聞いた兄嫁、つまり私の義姉は「この家、実は隠れ資産家なのね!」と勘違いをしたようで……?

 

 

娘に成り代わろうとする義姉

兄夫婦が実家で同居を始めて1週間ほど経ったころ、義姉から私に電話がかかってきました。

 

「申し訳ないんだけど、もうご実家には戻ってこないでくれる?」

 

いきなりそんなことを言われて、思わず「はぁ?」と返してしまった私。私が頻繁に帰省するタイプだったら、同居している義姉としては複雑なのかもしれませんが……そもそも、私は年末年始くらいしか帰省しません。

 

「あなたはもう成人してるし、家を出たじゃない?」「立派に自立しているし、もう実家のことは関係ないよね」「というわけで、あなたの代わりにこれからは私がこの家の娘になるから」と言われて、私は開いた口が塞がりませんでした。

 

「今どき同居してくれる嫁が珍しいとはいえ、まさか家賃も生活費も何もいらないって言ってくれるなんて……よほどお金がないと言えないことよね?」「だから、今後は私がこの家の娘として、ご両親の面倒をすべて見ることにしたの」「その代わり、この家の資産はすべて私たちがもらうわ!」

 

しかし、わが家はどこにでもある一般家庭。決して資産家ではありません。そのことを何度説明しても、義姉は「そんなこと言われたって信じるもんですか」の一点張りでした。

 

困り果てた私は、義姉との電話を切った直後に兄に連絡。事情を話すと、兄は「いろいろと迷惑かけてばかりでごめんな……」「俺からしっかりあいつには話しておくよ」と返してくれたのでした。

 

 

相変わらずの義姉の思い込み

それから数カ月後――。

 

地元の同級生の結婚式に出席することにした私。ついでに実家に帰省をしようと思い立ち、念のため両親よりも先に義姉に連絡をしました。

 

「もちろんいいわよ~!わざわざ確認の連絡をしてくれてありがとうね!」と、快諾してくれた義姉。しかし、その直後に「それじゃ、寝袋とかちゃんと持ってきてね」と言われて私は耳を疑いました。私が帰省したときのために、両親が布団一式をそろえてくれていたはずなのです。

 

「それなら私が全部捨てちゃった!布団も枕も、帰省用のお泊まりセットも全部!」「だって私はこの家の娘だし?他人のものが自分の家にあるのって気持ち悪いんだもの」と義姉。

 

「それに、友だちの結婚式なんてただの口実でしょ?本当は私があまりにも実家になじんでるから不安で帰ってくるんでしょ!」「私に遺産を根こそぎ奪われないか不安になったのね……じゃなきゃ年末年始以外で帰ってくるなんてありえないもの!」

 

義姉はいまだに、わが家が資産家だと勝手に思い込んでいるようでした……。

 

「布団は家族の分しか用意しないからw」

「帰省してもいいけど、あんたは地べたに寝ることになるからねw」

「勘違いしてませんか…?」

「え?」

 

 

 

すでに話が通じなくなっていた義姉に対し、私は最終手段に打って出ることにしました。

 

「何度もお伝えしていますが、わが家はごく普通の一般家庭です」「ただ家族が大好きで、とくに趣味のない私が好きで仕送りしてるだけです」

 

これでもそこそこ名の知れた企業に勤めているので、それなりに稼ぎがある私。しかし、お金を使うところがなく、かといってただ貯金するのもなぁ……と思い、親孝行も兼ねて両親に仕送りを始めたのです。

 

私も兄も学生時代は部活に明け暮れていたため、土日は練習や大会ばかり。家族旅行なんてろくにしたことがありませんでした。定年退職した両親が夫婦仲良く旅行に行けるよう、最初のころは毎月5万円を送っていました。

 

そして、兄夫婦の同居の経緯を聞いて、私は仕送り額を10万円に増やすことに。しかし、義姉がガスや電気も遠慮なく使い、さらには高級食材も好きなだけ買ってくるというのを母から聞いて、仕送り額をさらに増やしました。今は毎月15万円送っています。

 

「そ、そんな……その話が本当なら、あなた、ただの良い子じゃない……」「何も言われないから、資産家だって信じて疑わなかったのに……」とようやく事実を理解したらしい義姉。

 

「私はその家の娘ではないようなので、もう仕送りはすべてやめますね」「今度の結婚式のときも、実家には立ち寄りません」ときっぱり言うと、「そ、そんな……」と義姉。

 

しどろもどろになりながらも「私たち、家族じゃない?やっぱり助け合っていかないと……」などと言い出したので、「無理ですね」とだけ言って私は電話を切りました。

 

 

事実を知った義姉と決断を下した兄

翌日――。

 

両親と義姉から話を聞いたらしく、「本当にごめん!」と、兄から電話がかかってきました。兄は「給料は前職より減ったけど、仕事も見つかったんだ」「これ以上迷惑をかけないために、もう実家からは出ていくことにするよ」と言っていました。

 

「私からの仕送りがなくなったってお父さんたちは困らないだろうし……」「さすがにいくらかお金は入れてあげたほうがいいと思うけど、ある程度貯金ができるまでは実家で暮らしたら?」と言うと、声を潜めて「実は……妻に借金があるのがわかったんだ」と兄。

 

誤解が解けた義姉は、なぜか大慌て。顔を真っ青にして、庭の物陰で電話していたらしく、不審に思った兄はその内容に耳をそばだてたそうなのです。

 

「そしたら、『消費者金融』とか『すぐに返すから』とか聞こえてきちゃって……」「電話を終えてからすぐに問い詰めたんだ、そしたら借金が500万もあったんだよ……」

 

義姉は本当にうちを資産家だと思い込んでたらしく、「どうせ遺産がたくさん入るんだから」と散財しまくっていたそう。高めの化粧品に洋服、美容院、エステ……。

 

「同居のストレスで、独身時代の貯金で多少散財してるだけかなって思ってたんだよね」「まさか俺に隠れて借金こしらえてるなんてな……」「本当に今まで支えてくれてありがとう、あとは夫婦で話し合うことにするよ」と、力強く兄は言っていました。

 

その後――。

 

 

兄は離婚を決断。義姉はさんざん泣いてすがったようですが、兄の決意は固かったようです。結局、義姉は離婚して、借金を抱えたまま自分の実家に戻りました。兄によると、元義姉は親戚の会社で働いているようですが、ご両親に給料から家賃や光熱費として毎月10万円を請求されているそう。それもあって、なかなか借金の返済が進んでいないと聞きました。

 

私は両親への仕送りを再開しました。両親も私の仕送りを使って、温泉旅行やハイキングなどを楽しんでいるようです。今は両親の笑顔の写真が送られてくるのを楽しみに、毎日仕事に励んでいます。

 

【取材時期:2025年1月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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