絵本が最優先の朝
ある朝、目を覚まして起き上がると、子どもが「絵本を読んで!」と言ってきました。
私は起きたばかりのパジャマ姿でしたが、子どもにとっては着替えよりも絵本が大事なよう。「ちょっと待ってね」と言う間もなく、子どもは絵本を手にし「読んで、読んで」と言い続けます。
朝起きたばかりということもあり、本当はトイレに行きたい気持ちがありましたが、我慢して私は子どもに絵本を読み始めました。
まさかのひと言に凍りつく
絵本を読んでいる途中、子どもが急に声を出し「お母さん、パジャマのズボンに血がついているよ」と言いました。一瞬「え?」と思いましたが、心当たりがあり……。実は前夜から生理が始まっていたのです。子どものひと言で経血が漏れていることがわかりました。
私は慌てて絵本を置き、すぐにトイレに駆け込みました。やはりナプキンから経血が溢れ、下着とパジャマを汚してしまっていました。急いでナプキンを取り替え、別のズボンにはき替えました。
何事もなかったように振る舞う
トイレから戻ると、子どもは不思議そうな顔をしていました。このときは子どもに経血漏れを見られてしまった恥ずかしさが大きく、生理についてなど事情を説明する考えは浮かびませんでした。
そして内心ではドキドキしながらも、子どもから何か聞かれる前にと、「よし、続きを読もうか」と絵本を開いて、私は何事もなかったかのように振る舞いました。幸い、パジャマが少し汚れていたくらいで座っていたところは汚れていなかったのでよかったです。
子どもの「絵本を読んで!」に夢中になっており、まさか自分のパジャマに経血がついているとは思いませんでしたし、それを子どもに指摘されるとは……。予想外の朝に、ただただ驚きました。そして、生理の日は、起きた瞬間にまず漏れていないかチェックすべきでしたし、あのとき我慢せずトイレに行くべきでした。
この出来事で、子どもからいくら「やって」「やって」と言われても、まず最低限の自分のことしてから子どものリクエストに応えようと思いました。
著者:nanoka22/社会人として約10年働いたのち、現在は2児の30代ママ。収入源を複数化し、働く時間と場所を問わない働き方を模索中。コンテンツクリエイターとして、自身の経験をもとにした体験談や考えを執筆している。
イラスト:sawawa
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年2月)
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