「ちょっと…!」見知らぬ女性が突然!?
息子は買い物中から少しぐずり出し、急いでレジを済ませ店の外に出たところで疲れと眠気がピークにきたのか、とうとう座り込んで泣き出してしまいました。
そのころイヤイヤ期が始まっていた息子は、こうなるともうすべてが「嫌!」の対象です。入り口付近だったので、ほかのお客さんの邪魔になると思い少し動かしただけでも「嫌!」とさらに大泣きする始末。その間にもドラッグストアにはほかのお客さんの出入りがあり、みんなジロジロとこちらを見ていきます。何を言われたわけでもありませんが、それは私には「迷惑そうな目」に見えていました。泣きわめく息子を抱き上げて帰ろうとした私の手には、ずっしりと重たい洗剤類とトイレットペーパー。荷物と同じぐらいに、どんどん気が重くなっていったのを覚えています。
すると、50代ぐらいの女性が眉間にしわを寄せてこちらに歩いてきました。怒られる……と思った私。しかし次の瞬間、なんとその女性は「ちょっとちょっと! お母さん、頑張ってるね!」と声をかけてくれたのです。続いて「こうしてしっかり泣けるのは、普段からお母さんに甘えられている証拠だと思うわ! お母さんがたっぷり愛情を与えてあげてるんだねぇ」と明るく言ってくれました。
仕事が忙しい夫に頼れず、ワンオペの毎日とイヤイヤ期に疲弊し、自分の子育てに自信が持てなくなっていた私は、その言葉に思わず泣きそうになりました。泣きわめいていた息子も、知らない人に話しかけられた驚きですっかり泣き止んでいます。女性はそんな息子にも「自分で泣き止めてえらいね! 歩いてきたの? すごい! かっこいいね!」と明るく、やさしく声をかけてくれました。その言葉に満足気な笑顔を見せる息子。機嫌も直り、私も「温かいお声がけありがとうございます」と涙声になりながら伝え、息子とともにニコニコと女性に手を振って帰宅することができたのでした。
ほんの少しの声かけでとても救われた私。もし、あのころの私と同じように、泣きわめく子どもに途方に暮れているお母さんがいたら、大丈夫だよと声をかけてあげたいなと思います。そんな、周りへの気づかいと思いやりを大切にしたいと感じた出来事でした。
著者:水沢ありか/30代・ライター。鉄道が好きな9歳の息子を育てるアラサーママ。休日は親子で電車を眺めに出かけて楽しんでいる。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
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