亡き父との思い出…成人した私に子ども向けのお菓子を手渡す父 #預金資産ゼロの父が倒れた話 183
「預金資産ゼロの父が倒れた話」第183話。2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、お父さんが倒れたときの話を描いたマンガを紹介します。
エェコさんのお父さんは脳の病気で倒れ、リハビリ院に入院。記憶力低下が顕著で預金も資産もない状態だったので、生活保護を申請して支給金を受けることに。
介護施設に入所後、医師からもう回復は望めないと言われ、お父さんは要介護度は4に。続けて「自然な最期を施設で迎える」形で良いかと確認されました。脳裏に浮かんだのは、「自然に死なせて」というお父さんの言葉。新型コロナ対策で面会謝絶が続く中、お父さんは食事もとれなくなり、「覚悟が必要」とのこと。最後かもしれない面会前夜は眠れなかったエェコさん。3カ月ぶりのお父さんはさらに痩せて起き上がれない容態にもかかわらず、「大丈夫か、ここの金は……」とボソリ。以前は「心配なら貯金しておいて」とイラつかされたあの言葉が、今は愛おしくて涙腺崩壊。「大丈夫、私がやっている」「お前に任せていたら安心だ……」これが最後の会話となりました。退室時、「また来る」としか言えなかったエェコさん。約束は守られないとわかっていたのです。1週間後、お父さんが発熱し血圧測定不能に。さらに数日が過ぎ、ついに深夜に訃報が入りました。覚悟していたからか涙も出ないまま翌朝に。子どもたちには後から伝えるつもりで学校に送り出すと、葬儀屋が病院に来ると連絡が入りました。
お父さんの遺体が横たわる病室にひとりで向かったエェコさん。思えば、記憶に残る「父親像」は「結構ひどい部類」に入るものでした。小さいころからしょっちゅう暴言とともに怒られていたため、お父さんは恐怖の対象だったのです。
小学生のころの記憶








私が小学校に上がると、そんな父が必ず私をあるところに連れ出すように。それは映画館。毎年新作が出るあの特撮モノを一緒に見に行くようになったのです。
最後に行ったのは私が成人になったばかりのころ。あのとき父は、子ども向けのチョコ菓子を買ってくれました。いまだに子ども扱い? と苦笑しつつも、少しうれしかったのを覚えています。
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厳しかったお父さんとの数少ない思い出……。すてきなエピソードですね。エェコさんが喜ぶと思って子ども向けのお菓子をくれたところも、ぎこちないというか不慣れさを感じます。エェコさんの心に刻み込まれた楽しい時間だったのですね。
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