「…ずるいなぁ」亡き父を前に楽しいことしか思い出せずにボロ泣き #預金資産ゼロの父が倒れた話 184
「預金資産ゼロの父が倒れた話」第184話。2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、お父さんが倒れたときの話を描いたマンガを紹介します。
エェコさんのお父さんは脳の病気で倒れ、リハビリ院に入院。記憶力低下が顕著で預金も資産もない状態だったので、生活保護を申請して支給金を受けることに。
介護施設に入所後、医師からもう回復は望めないと言われ、お父さんは要介護度は4に。続けて「自然な最期を施設で迎える」形で良いかと確認されたエェコさん。脳裏に浮かんだのは、「自然に死なせて」というお父さんの言葉でした。新型コロナ対策で面会謝絶が続く中、お父さんは食事もとれなくなり、「覚悟が必要」とのこと。3カ月ぶりの面会でお父さんはさらに痩せて起き上がれない容態にもかかわらず、「大丈夫か、ここの金は……」とボソリ。以前は「心配なら貯金しておいて」とイラつかされたあの言葉が、今は愛おしく感じます。「大丈夫、私がやっている」「お前に任せていたら安心だ……」これが最後の会話となりました。退室時、「また来る」としか言えなかったエェコさん。約束は守られないとわかっていたのです。1週間後、お父さんが発熱し血圧測定不能に。さらに数日が過ぎ、ついに深夜に訃報が入りました。覚悟していたからか涙も出ないまま翌朝に。子どもたちには後から伝えようと学校に送り出し、葬儀屋が来る時間に病院へ。遺体が横たわる病室で、エェコさんの脳裏にはかなりひどい父親像がよみがえりました。暴言とともに怒られていた記憶が多く、父親は恐怖の対象だったのです。
しかし、エェコさんが小学生になると、お父さんが映画館に連れて行ってくれるように。特撮モノを一緒に見るのが習慣になったのです。最後に行ったのはエェコさんが成人したてのころ。子ども向けのチョコ菓子を買ってきたお父さんを見て、エェコさんは苦笑しつつもうれしかったのを覚えていました。
嫌いだったはずの「父」








父のことは苦手で嫌い。つらい記憶のほうが多かったはずなのに! 今は楽しいことしか思い出せない。「ずるいなぁ……」と、私は病室でボロ泣きしてしまいました。
しばらくして葬儀屋の方々が到着し、父を安置所のある斎場まで搬送することに。私は泣きはらした目で手続きのために一緒に移動したのです。
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ずっと怖かったはずのお父さんの最期によみがえったのは、楽しい思い出ばかり。それまでは出なかった涙があふれ出たのも当然ですよね。
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