力が弱くなったのに…
わが家は夫と5歳の長男、3歳の長女、1歳の次男と私との5人暮らし。長男は発達がのんびりで、かんしゃくを起こすことも。仕事が多忙な夫は休日出勤も多く、近くに住む義父母に育児の面で協力してもらっています。特に長女が生まれたころは、義母に当時2歳の長男とドライブに出かけてもらっていました。長男もうれしいようで、「ばぁばとまた遊びに行きたい」とよく言います。
しかし長女が成長し、3人目が生まれてからは私ひとりでも子どもたちとうまく過ごせるようになりその機会は減りました。義母はその間、1年ほど体調を崩しており、治療の影響からペットボトルや瓶のふたが開けられないなど、力が入りにくくなってしまったよう。利き手の親指も曲げにくいそうで、これまで義母がひとりでこなしていた家事は義父と分担し、運転は控えるなど、日常生活にも影響がある様子。
そんな義母の体調が落ち着いてくるとまた私たちは義実家へ遊びに行くようになり、そのころには長男も5歳を迎え、体重が増えて足も速くなりました。突然走り出してしまう息子を追いかけたり、かんしゃく時には抱っこで安全な場所に移動したりと、親である私にとってもかなり大変です。
義父母にもそのことを話していましたが大変さが伝わらず、義母は毎回のように「長男くん、ばぁばの車でドライブに行こうか!」と誘ってきます。気持ちはうれしいのですが、義母と息子の安全を考えたらとても任せられません。近ごろの義母は子どもたちと遊ぶのもしんどそうで、1歳の息子の抱っこも「今は力がないから」と断るなど、以前のように義母ひとりで子どもたちの相手をできる状態ではないのです。「気持ちはありがたいんですが、長男は力もついてきてすごくやんちゃなので、お義母さんには大変だと思います……」と、苦笑いしながら義母の気に障らないようにドライブを断っていました。義母は少しふてくされながら「大丈夫なのに……」と言ってしぶしぶ引き下がっている様子でした。
そんなある日義実家へ行くと、義母はいつもより元気な様子で「今日はドライブ行くよ!」と長男をそそくさと部屋から出ようとします。私があっけに取られていると、いつもはあまり口を出さない義父が「いい加減にしないか。毎回断られているんだから気づきなさい!」と言います。しかし、義母は「今日は元気だから大丈夫よ!」と引こうとしません。義父は続けて、「お前が思っているよりも、もう力がないんだぞ! 長男くんも2歳のころよりずっと大きくなったし、孫のことが大切なら、孫の安全を最優先にしなさい!」と言いました。その言葉にハッとした表情の義母。物静かな義父から厳しく言われ「そうよね、お父さんがそこまで言うなら……」と悲しそうにうつむき、しばらくすると気持ちを切り替えたのか明るく「お家で遊ぼうか!」と長男と下の子どもたちと遊んでくれました。
その後ドライブに誘われることはなくなりましたが、代わりに夫や私が運転して義父母といっしょに買い物やレジャー施設に出かける機会を作っています。義母も長男や、下の子どもたちと手をつないでうれしそう。今回は義父に助けられましたが、今後も子どもたちの安全を最優先に考え、必要なときにははっきり理由を伝えていくことが大切だと気づかされた出来事でした。
著者:菅田希美/30代・会社員。発達がのんびりな5歳の長男と、わがまま放題の3歳の長女、マイペースな1歳の次男を育てるママ。仕事と家事育児に追われ発狂しそうになりながらも「まぁいいか」の精神でなんとか毎日を切り抜けている。大好きなゴルフが唯一のストレス発散方法。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
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