妊娠してからは、キリコさんからりょうじさんへの配慮の要求がエスカレート。会社からは直帰させ、自分はおなかで子どもを育てているのだからと家事もすべて夫に押し付けます。
さらに、不妊治療仲間だった友人にマタニティライフを「将来のため」と逐一報告し、キリコさんの配慮のなさのせいで疎遠となってしまいました。
その後無事に息子・大志くんを出産したキリコさん。
10日間の育休を取得したりょうじさんに、できる限り配慮してもらおうと思っていた矢先、闘病中だった義父が逝去。
しかしキリコさんが「自分と赤ちゃんの世話はどうするの? 早く戻ってきて」と訴え、りょうじさんは怒りをあらわにします。そして、「帰ってきたら話し合おう」と離婚をちらつかせたのです。
苦しんだワンオペと怒りの感情
4日間続いたワンオペ育児。
「産後の恨みは一生もの」だと、これまでのりょうじさんへの思いをメモに残します。
土下座するまで許さないと、キリコさんの怒りの感情はむき出しになったのです。
産後間もない体で、4日間誰の手も借りず、ひとりで赤ちゃんのお世話をしたキリコさんは、相当疲弊し孤独を感じているでしょう。
妊娠中に夫が「残業」と言って内緒で飲みに出かけていたことを思い出し、産褥期の今、助けてもらえないだけでなく、別居や離婚などをちらつかせ、自分へ配慮がないこと大きなストレスになっているようです。
産後の体も心も不安定な時期、キリコさんにとって最も手助けが必要なときではないでしょうか。りょうじさんは父親の葬儀で帰省するのは仕方ない選択だったでしょう。一方的に夫へ怒りを募らせるのではなく、ファミリーサポートや周囲の友人など、思い切って頼ってみても良かったかもしれませんね。
神谷もちさんの連載は、ブログでも更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。