いつもお土産をくれるお嬢様
学生のころとは違い、今までまったく縁遠かったような人たちとも関わるというのが社会人というもの。Sさんは、私にとってまさにそんな人でした。有名お嬢様高校〜短大の出身、お父様が東南アジアに駐在中のため、長期休みのたびにシンガポールやタイ、マレーシアなどに遊びに行って、素敵なお土産をみんなに買ってきてくれます。
そんなSさんのお土産はコスメやせっけん、お茶やチョコレートが定番だったのですが、あるとき、とても意外なお土産を用意してくれたのです。
お土産はまさかの…!?
意外だったお土産……それはなんと海外の生理用ナプキンでした! 生まれて初めて、親以外からナプキンをもらったので目が点になってしまいましたが、添えられたカードには「いつも同じようなものばかりなので、今回は実用的なものにしてみました。よろしければお試しください」。
たしかに超~実用的です。いただいた袋の中に入っていたのは、日本でもよく見る某大手メーカーのロゴのついたナプキン。しかし、そのパッケージは見たことがないデザインで、海外の言葉のため、私には文字は読めませんでした。かろうじて、なんとなく「スポーツタイプ」「軽い日用」のような感じはわかるというものでした。
彼女がナプキンを買ってきた理由
実はSさん、同僚たちの「お土産、いつも同じだとね〜」という心ない会話を耳にしてしまったようなのです。普通だったら怒っても当然のところですが、みんなに喜んでほしいと思い、いつもと違うナプキンを購入してきたと言います。Sさんのやさしい心づかいに、私はグッとしてしまいました。
もちろん、他人から生理用ナプキンを贈られるのを不快に思う人もいるでしょう。それでもSさんが、お土産用のナプキンをキャリーケースいっぱいに詰めているのを想像すると、もっと仲良くしたいな、と思うように。
ちなみにいただいたナプキンは、薄くて、でも張りがあり、そしてなんとなくエキゾチックな花の香りがしました。そのうえ、使い心地は私にとっては花丸。日本ではなかなか買うことができないので、Sさんがまた海外に行くようなら、頼んで購入してきてほしいなと思ってしまったくらいです。さまざまなナプキンがある発見にもつながり、私にとっては、とてもうれしい海外のお土産でした。
著者:oniko/女性・主婦
イラスト:すうみ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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