面会拒否の義父からの封筒!中身は?
息子が生まれたとき、私の両親は初孫に大はしゃぎ。ベビーカーやチャイルドシート、多額のお祝い金を用意してくれて、とても喜んでいるのがひと目でわかるほどでした。一方義実家では、うちの子どもで4人目の孫です。私と夫の結婚前に義母に先立たれた義父は、わが家から徒歩10分程度の場所にある家でひとり暮らし。それにもかかわらず近所の産院へお見舞いに来てくれることもなかったので、私は「もう4人目だからそんなに関心ないのかなぁ」と悲しく思っていました。また県外から嫁いできた私には、無口で訛りの強い義父とどう会話していいかもわからず、苦手意識もあったのです。
退院後も、わが家へ息子の顔を見に来ることはなく、お宮参りやお食い初めにも参加してくれない義父。こちらから「ぜひ息子に会いに来てください」とお誘いしても「わしはいいから!」と言って、頑なに来てくれません。これは孫がかわいくないどころか、そもそも私も歓迎されていないのかも……と不安な気持ちが渦巻いていきます。
ある日ついに私の不満が爆発してしまい、夫に「どうしてお義父さんは息子の顔も見てくれないの!? 本当は私との結婚も反対だったの? だから私と血のつながった息子もかわいくないの!?」と詰め寄ってしまいました。夫は「そんなことないと思うけど……。親父と話してくるわ」と出かけていきました。そして数時間後、帰ってきた夫の手にはなぜか200万円もの大金が入った封筒が! 私が思わず「え、手切れ金ってこと!?」と驚くと、夫は笑いながら理由を話してくれました。
実は結婚の早かった義兄2人の子どもは、1番下の子ももう20歳。不器用な義父は、嫁いで2年ほどの私と20年ぶりに見る新生児にどう接すればいいのか分からず戸惑っていただけで、心の中ではずっと気にかけてくれていたのだそうです。公共の交通手段が極端に少ない地域に嫁いだのに私専用の車がなく不便していることを知って、車を買ってあげたいとお金を用意してくれていた義父。ずっとそのお金を渡そうと思っていたけれど、「嫁と何を話したらいいのかわからん」「新生児の孫に何か病気でもうつしたら大変」などと考え込んで、結果、何もできなかったというのが真相でした。
その後、夫に連れられた義父がわが家に来て、私に「今までろくに会いにも来れんですまんかった」と謝罪してくれたのです。私も「こちらこそお義父さんを誤解していて、すみませんでした。改めて、これから家族としてよろしくお願いします」とお互いに謝罪しあって和解。200万円については、受け取れない、気持ちだけで十分だと夫婦で断ったのですが、義父の「わしの気持ちだと思って受け取ってほしい」という言葉に折れて、ありがたくいただくことにしました。その後は義父を含めた家族みんなで自動車販売店に行き、義父の意見も聞きながら購入する車を決めました。
今ではお互いにすっかり打ち解けて、ひとり暮らしの義父におかずを作って持って行く良好な関係です。義父もフラッとわが家を訪れては、季節の果物や子どもの日にお風呂で使う菖蒲の葉を持ってきてくれることも。連休には、私の運転で義父を含めた家族で出かける予定です。
今では、勝手な思い込みで義父に苦手意識を持っていた自分を恥ずかしく思います。人の気持ちは表面上ではわからないもの。今回の一件を通して、他人から家族になるには、きちんと思いを言葉にして伝えることが大切なのだと学びました。これからも、家族みんなで仲良くしていきたいと思います。
著者:福永美春/30代・ライター。やんちゃな2歳の息子を育てる母。休日に車が大好きな息子を後部座席に乗せて、遊びに出かけるのが楽しみ。家事の手を程よく抜いて自分の時間を捻出するのに奮闘中。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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