私たちの心配もせず、夫が考えていたのは…
本当に大切なものは何かに気づき、夫を捨てると決めた私は、気持ちが晴れて、うれしくてたまりませんでした。
みゆきさんが家を出て行った翌朝。
夫・シュンさんは悲しむでもなく、ただみゆきさんを追い込むことだけを考えていました。
「どうでもいい」
離婚したいならしてやるとひとり言をつぶやき、優秀な弁護士をつけてみゆきさんに罰を受けてもらうと考えます。
そして会社では、社内一の花形部署に配属されることが決まり、さらに鼻高々に。自分は選ばれし勝者だと確信し、「みゆきは、つくづくバカな女だ」と笑みをこぼすのでした。
大切な妻であるはずのみゆきさんの状況を気にも留めず、会社での立ち位置を重んじて自分は「勝者」だと笑顔を見せるシュンさん。身近な人間関係を顧みず、会社で評価されることに、果たしてどれほどの価値があるのでしょうか。シュンさんのように人をバカにし、追い込んで生きていくことが、勝ち負けにこだわる人生が、本当に幸せなことなのか、今一度考えたいですね。
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