面倒見の良い夫の一面は
35歳の友人Aさんは、転職先の職場で夫と出会い、結婚。2歳上の夫は仕事ができ、いつも明るく穏やかな上に気配りじょうずで、職場のみんなから慕われていました。転職してすぐ、職場にまだ慣れないAさんはそんな夫に幾度となく助けられ、次第に惹かれていったそうです。
転職から3カ月たった年末、Aさんの歓迎会を兼ねた忘年会がありました。「今日の機会にもっと話せたらいいな」とドキドキしていたそう。お酒を飲みながら、職場のみんなとたわいのない話で盛り上がる中、ふと夫に目を向けるとガンガン飲んで騒いでいたのです。いつもの穏やかな夫とは別人のようでAさんは少しびっくりしたそう。
それとなく職場の先輩に夫のことを聞くと、「お酒が入るとBさん(夫)は別人になるのよ。最後には毎回酔いつぶれて上司が介抱するんだけど、翌日の朝礼でBさんが謝罪するのが恒例になっている。けれど、今までお酒で大失敗はないらしいよ」と教えてくれました。
「こういう場が好きで飲み過ぎるんだろう」と思ったAさん。やっと話すチャンスが来たころには、夫はさっきよりもテンションがおかしくなっていて、まともに会話ができなかったそうです。最終的に酔いつぶれた夫を上司が介抱していると「Bさん、今日も飲み過ぎだぞー!」と同僚たちの声が聞こえてきました。
二面性のある夫と結婚
この忘年会で「お酒が入るとちょっと面倒くさそうだけど、ギャップでもっと好きになっちゃった」と夫への気持ちを再確認したAさん。結局、週明けの朝礼でBさんはみんなに飲み過ぎたことを謝罪し、朝から職場には笑いが起こっていました。
それから、Aさんは本格的に夫にアプローチを始めます。なんと夫もAさんを気になっていたようで、忘年会でお互いに惹かれ合っていたことが判明。自然と交際に発展し、同時に同棲もスタートしました。Aさんは「飲み会に行くと毎回あんな感じ? Bさんは人望あるからお酒で失敗してほしくないな」と、夫に飲み方を改めるよう伝えたそうです。
すると「たしかになー。飲み会って毎回楽しくなり過ぎるんだよ。でも、飲み過ぎなのは自覚してるし、これまでやらかしてないのが奇跡ってくらい。Aちゃんと付き合ったいい機会だし、飲み過ぎないようにする!」と約束してくれたのです。
その後、飲み会の日は酔っ払って帰ってくることが多かったものの、完全に二日酔いでダウンする機会は減ったようで、夫がセーブしているのがわかったそう。何より、酔っ払いながらも「Aちゃーん、かわいい。好き」と甘えてくる夫が愛おしかったようです。そして、約2年後、2人は無事に結婚しました。
結婚から半年後のある日、夫は取引先との飲み会でした。Aさんは「飲み過ぎないでよ!」と忠告。その夜、Aさんは先に寝ていたそうですが、深夜1時過ぎに玄関のほうから「ガシャン!」と大きな衝撃音がしたのです。
ガラスを割ってしまった訳とは
玄関の横にキッチン用の窓があるアパートに住んでいたAさん夫婦。「え! 何? 窓ガラス割られた? 強盗? 怖い、どうしよう」と、Aさんはすぐスマホを手に取り、恐怖におののきながら110番通報したそうです。Aさんは何度も夫に連絡を取るも応答なし。不安でいっぱいな中、ついに警察官が到着したそう。
すると、警察官に「この玄関前にいる男性はあなたの家族ですか?」と尋ねられました。その人物を恐る恐る見ると、いつもより酔っ払って寝ている夫。「か、鍵を開けようとしたらなぜか鍵が入らなくて、Aちゃんに電話しようとしたら電池切れた。気付いてもらおうと思ってドアをドンドンしたら、足元ふらついて手がガラスにあたって割れちゃった……」と話したそう。
近所の人も出てきて何事かとこちらを見ているので、「ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません」と謝罪したそう。警察官は夫の話を聞き、ややあきれ顔。幸い事件性もないため、警察官は「お兄さん、飲み過ぎには気を付けましょうね」と言い残して帰りました。
夫を部屋に入れ、急いで窓ガラスの応急処置をしたAさん。「もう、いろいろな人に迷惑かけて何やってんの! 強盗かもってすごく怖かったんだから! いつも考えなしにバカみたいに飲んでたバチが当たったんだよ。もうお酒やめて!」とAさんはぐちゃぐちゃな感情を夫にぶつけたそう。事の重大さに気付いた夫は、「本当にごめんなさい。もう一生飲みません」と涙を流しながらひどく落ち込んでいたそうです。
まとめ
Aさんの夫は、職場の朝礼で「もう私はお酒をやめるので、どうか飲ませないでください。ご協力お願いします」と話したそうです。職場の理解もあり、夫はこの失敗から1年、ひと口もお酒を飲んでいないそう。
今回は幸いにも他人をけがさせることはありませんでした。しかし、これまでお酒での失敗がなかったとしても、アルコールによって判断能力が鈍れば、いつ何が起こるかわかりません。これまで積み上げてきた信用も一瞬で失ってしまいます。その場の雰囲気でついお酒のペースが早くなることはありますが、「酒は飲んでも飲まれるな」という言葉の重さを改めて実感した出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:山﨑 みさ/30代女性・ライター。産後の物忘れの悪化に悩む、2018年生まれの男の子と2022年生まれの女の子のママ。趣味は甘い物を食べること、緩く宅トレをすること。
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※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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