想像以上につらかったつわり
洗剤も柔軟剤もすべて無臭のものに替えましたが、料理のにおいすら受け入れられなくなってしまった私。あまりの吐き気に、起き上がることもできなくなってしまうほどに。日常生活もままならなかったため、一時的に実家でお世話になることに決めました。
実家ではゆっくり休むことができたので、体力的にかなりラクになったのですが、つわりに加えて猛烈な頭痛に襲われ、ベッドで寝込んでしまう日々。
そんな私に、妹が驚きの言葉を投げかけてきて……。
妹からかけられた言葉にショック!
「妊娠は病気じゃないのに、大げさじゃない?」と妹からの一言。おまけに、においづわりのひどい私の前で納豆を食べ始めたのです。
すぐに別室に避難しましたが、「私は今、納豆が食べたいの!」と、毎日私の前で納豆を食べる妹に、もう少し妊娠の大変さを理解してほしいと思いました。
今思えば、妹の言い分も理解できますが、当時の私にはそんな余裕はなかったのです。
やがて妹も妊婦になり…
それから数年後、結婚した妹が妊娠しました。妊娠前とは明らかに違う体調にびっくりしたようで、私の妊娠中にしてしまった言動について謝罪がありました。
「妊娠は病気じゃないなんて言ってごめん。こんなに大変だと思わなかった……」と言う妹。その言葉から、当時の私の体調や気持ちに思いを巡らせてくれたのだと感じ、心からうれしく思いました。
妹は当時、私がどれほどつらい思いをしているか、想像力を働かせて理解しようとはしてくれませんでした。しかし実際に妊娠を経験し、自分の過去の言動を省みて素直に謝罪してくれたのです。その姿に感心すると同時に、私も、自分が体験したことのないことに対しては、想像力をもって寄り添う姿勢を大切にしようと改めて感じました。今では、妹は育児の相談をしあえる心強い存在となっています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:佐藤梅/30代女性。2017年生まれの男の子のママ。子育てに関する資格の勉強をしながら、在宅ワーカーとして働いている。趣味は、息子とピクニックに行くこと。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)