最近の夫は、仕事が忙しく、平日は夜遅くに帰宅し、週末は出張ばかり。しかし、不思議なことに、お給料はまったく変わらないのです。その上、ただでさえあまり家にいないのに、家にいるときは、コソコソとスマホばかり見ています。
「まさか、不倫……?」
そんな不安を抱えていたある日、事件が起きました。
祖父が目撃した衝撃の光景
ある日、私の祖父から突然電話がかかってきました。なんと、夫が若い女性とカフェで不倫デートをしていたと言うのです!
「さみしい思いをさせてごめんな。離婚して、必ず君のことを妻にするから」と、夫は甘い言葉を何度もささやいていたとか……。祖父は驚いてその場で夫に声をかけ、問い詰めると、夫と不倫相手は開き直り、「再婚して、2人であの広い家に住む!」と堂々と宣言したそうです。
そんな2人の態度に祖父は激怒し、私に報告してくれたのでした。そして、祖父から連絡を受けたその日の夕方、夫が例の不倫相手を連れて帰宅したのです。
「俺たちのこと、もう聞いているよな?」
開口一番、そう言い放つ夫。その隣で、不倫相手が勝ち誇ったような笑みを浮かべています。
「彼女と再婚してこの家に住む! 2人で新しい生活を始めたいんだ! お前とは離婚する!」なんとも身勝手な発言をする夫。正直私は、この時点で夫への愛情など完全に冷めてしまいました。しかし、黙っているわけには……。
無知すぎる夫に現実を突きつける
「わかった! じゃあ3人で住もっ♪」
私はにっこりとほほ笑み、2人に言いました。私の発言に驚いたのか、すっとんきょうな声をあげる夫。
私は「離婚も、この家に2人が住むこともOKよ! これからは3人で一緒に暮らしましょう!」と提案を続けたのです。状況が飲み込めないのか、2人はポカンとした顔で私を見つめていました。
実は、この家は夫のものではなく、私の祖父のもの。夫と結婚する前から、私は祖父に家賃を支払い、この家を借りていました。それを夫は、この家は私たち夫婦がもらったもので、世帯主である自分の所有物だと思い込んでいたようです。あまりの無知ぶりに、私はあきれ果ててしまいました。
そして私が、この家のことを夫と不倫相手にすべてを洗いざらい話して聞かせると、不倫相手は「あんた、家賃も払っていないのに、この家を自分のものだと思い込んで、私に一緒に住もうって言ったわけ!?」ものすごい剣幕で夫を責め立てました。
あまりの豹変ぶりに、夫は大慌て。どうやら不倫相手は、広い一軒家に住んでいる夫のことを、お金持ちだと勘違いしていた様子。お金目当てだったということでしょう。私が夫のお給料は私の半分以下だと教えてあげると「貧乏なおじさんと結婚なんて無理!」と、不倫相手は大激怒。夫は「だまされた……」と膝から崩れ落ちました。
私は離婚を宣言し、2人を家から追い出して、反撃は大成功!
身勝手な不倫夫の自業自得な末路
その後、夫は離婚したくないと泣きついてきましたが、もう手遅れ。私は夫を許すつもりはありません。弁護士を交えて話し合い、ほどなくして離婚が成立。夫からも不倫相手からも、慰謝料を受け取ることができました。
夫は、もちろんすぐに不倫相手と破局。慰謝料の支払いによりお金もなくなり、今はボロアパートにひとりさみしく暮らしています。今では不倫したことをひどく後悔しているようです。
私は祖父から借りていた家を出て、単身者用のアパートで新しい生活をスタート。狭いけど落ち着く空間で、充実した日々を過ごしています。祖父もときどき、アパートに遊びに来てくれます。私は、そばにいてくれる家族を大切にして、穏やかに暮らしていきたいと思います。
◇ ◇ ◇
妻が家賃を払っていることすら知らず、なんて身勝手な夫なのでしょう。ずっと自分を支えてくれていた妻を裏切り、結局、妻も住む場所も失ってしまいました。甘い話には裏があるということですね。家族や生活、現実をしっかり考えて、自制心を忘れないようにしたいものです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。