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玄関先に花と手紙が…「私宛て!?」夫から浮気を疑われた新妻。身に覚えのない謎の相手の正体は

私は同い年の夫と36歳のときに入籍しました。当時、実家で母と暮らしていた私は、仕事終わりに1人暮らしの夫のところへ通うという生活を送っていました。そんなある日、実家の玄関先で手紙が添えられた鉢植えの花を発見。手紙には、私に宛てられたような内容が書いてあるのですが、送り主の名前にまったく覚えがないのです。しかし、恋文ともとれる手紙を目にした夫から、私は浮気の疑いをかけられることに……。

 

知らない相手からの贈り物

私と夫は職場恋愛で2年付き合ったのち、お互いが36歳のときに籍を入れました。母と実家暮らしをしていた私は、入籍した後も結婚式を挙げるまでは1人暮らしの夫のところに実家から通う形で生活していました。

 

仕事終わりに買い物をして夫の家に行き、晩ごはんを作って帰宅した夫と一緒に食事をし、その後は実家に帰るという新婚生活。付き合っているころの延長のような部分もありましたが、毎日を楽しく過ごしていました。

 

そんな入籍して間もない生活を送っていたある日のことです。実家で朝の支度を終え、出勤しようと玄関を開けると、そこにはきれいなピンクの花の鉢植えが置いてありました。贈り物用のラッピングがしてあり、誰からだろうと不思議に思って見てみると、封筒に入った手紙のようなものが添えられています。

 

母宛てかもしれないと思ったものの、母は先に外出していたので確認ができず、私も出勤時で急いでいたため、手紙は後で読もうとバッグに忍ばせました。

 

夫から浮気を疑われ困惑

仕事を終え、いつものように買い物をして夫の家に行った私は、晩ごはんの準備をする前に、花と共に添えられていた手紙を開いてみました。

 

「突然のお手紙、失礼します」と始まった文章は、大人の男性が書いたであろう印象を受けます。読み進めると、「仕事の行き帰り、花畑の上にある橋あたりを運転している姿をよく見かけ、昔と変わらない姿にあのころがよみがえるようです」と書かれています。その橋のところを通勤で通っているのは私。ということは、「母ではなく私に贈られたもの!?」と驚きました。

 

そして、「家の玄関先に花がたくさん植えられているのを見て、花が好きなのだと思ったのでよかったら飾ってください。また以前のようにお話ししたいです」と、連絡先まで書いてあったのです。最後に「Tより」とアルファベットで名前が示されているのですが、同級生なのか知人なのかまったく見当がつかず、頭の中ははてなだらけ。

 

そこへ夫が帰ってきて、「それ何?」と手紙を手に取り読み始めました。すると夫は「誰こいつ? 前の彼氏か何か?」と少しムッとした表情で尋ねてきました。私は「いや、それが誰なのかわからないの」と否定したのですが、夫はなんだか気に入らない様子。

 

「また話ししたいって書いてるし、そんな手紙を俺の家に持ってくるってなんなの?」と、夫は完全に私のことを疑っていました。相手が誰なのかはわからず、私ももやもやとしていましたが、このまま話しても雰囲気を悪くするだけだと思い、その日は実家に帰ることに。

 

 

謎の相手の正体とは!?

入籍して間もない夫から浮気の疑いをかけられた私は、この手紙の送り主が誰なのか、早く謎を解かなければと思いました。帰宅してすぐ、玄関先に花と手紙があったことを母に伝え、手紙を読んでもらうと

 

「これ、もしかして私が若いころに付き合ってた人かもしれない……」

 

と言うのです。「え!? でもお母さんの職場は手紙に書いてある橋のほうじゃないでしょ。よく車で通ってるのは私だよ?」と言いながら、手紙のある一文が目に留まりました。

 

「昔と変わらない姿に」…… 母と私は思わず顔を見合わせました。もしかして、Tさんには私が若いころの母に見えていて、母と私を間違っているのでは? と思ったのです。というのも、私はよく母と似ていると周りから言われることが多かったため、年齢は違えど、車に乗っていれば見間違えてもおかしくはないからです。

 

母と私の考えが一致したところで、手紙にあったTさんの連絡先に母が電話し、近所に住んでいた母の兄も付き添い、Tさんに直接会って説明することになりました。

 

やはり私のことを母だと勘違いしていたTさんは、離婚して寂しく感じていた矢先、若いころ付き合っていた私の母の姿(本当は私ですが)に当時の記憶がよみがえり、再会を望むようになったそうです。

 

贈られた花をお返しし、今後このようなことはしないようにと伯父が忠告すると、自分の勘違いで迷惑をかけてしまったとTさんは謝罪しました。

 

まとめ

事の経緯について夫に話すと、夫は私を疑ってしまったことに申し訳なく思い、ガーデニングが好きな私にたくさんの花の苗をプレゼントしてくれました。誤解を招きかねるTさんの行動でしたが、悪質なものではなかったのでホッとしています。夫に先立たれ独り身だった母は、今回のことで昔を思い出し、Tさんとの思い出を少し恥ずかしそうに話してくれました。

 

人はいくつになっても、何がきっかけで恋心に花が咲くかわからないものです。生きていると思いがけないことが起こると実感した出来事でした。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:渡部 りな/40代女性・ライター。仕事をしながら3歳の息子の育児に奮闘中。カフェ巡りとガーデニングが趣味。

イラスト/きびのあやとら

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)

 

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