わが家は英会話スクールまで車で通っているのですが、近所に住む娘の英会話スクールのママ友・A子さんは、私が娘を車で送迎していることを知ると、何かと理由をつけてA子さんの息子くんの送迎を押し付けてくるようになったのです。
わが家の車に無理やり息子くんを押し込み、「よろしく〜」と手を振り、さっさといなくなってしまうA子さん。さすがに息子くんに降りろとは言えず、渋々送迎するのですが……。
私は在宅で仕事をしており、時間に余裕のないときもあります。娘だけなら授業に遅刻してしまう日や、急にお休みさせる日があっても仕方がないのですが、A子さんの息子くんがわが家に送られにやってくると、そうもいきません。A子さんは「在宅ワークなんだから、時間に融通が利くでしょ? ついでじゃない!」と言って、こっちの予定などお構いなしで、本当に困っています。
勇気を出して断ってみたけれど…
他のうちのお子さんを乗せて運転するのは、とても気を遣います。「安全運転に努めていますが、万が一ということもあるので毎回は……」と断ると、A子さんは「今、車が壊れてて、修理に出しているから、もう少しの間お願い」と言ってきました。しかし、その車が修理から戻ってくる気配は一向にありません。
これ以上は面倒見きれない! ある日ついに私は勇気を出して「お引き受けできません!」ときっぱり断りましたが、結局、レッスンの開始時間が迫ってもなかなか引き下がらないA子さんに根負けしてしまい、行きだけは乗せていくと伝え、スクールに向かったのです。
しかし、レッスンが終わる時間になっても、A子さんは迎えにきません。メッセージを送ってみましたが、ネイルの予約が入っているから迎えに行けないと連絡してきたっきり、その後は既読すらつかなくなりました。その日は仕方なく、A子さんの息子くんを連れて帰ることに。
次のレッスン日も、何食わぬ顔をしてわが家の車に息子くんを乗せようとするA子さん。無責任すぎると私が拒否すると、「私にも都合がある、事情があって忙しいの!」と言ってきます。こっちの都合は考えないくせに、自分は都合を押し付けてきて……。
子どもを送迎する時間がないのなら、近くのスクールに移ったり、家庭教師を雇ったりすることだってできるでしょう。私を利用する前提で習い事をするだなんて、おかしいです。納得がいきません。
私は仕事をしていても送迎できるのに、A子さんは専業主婦と聞いています。何がそんなに忙しいの……? 尋ねてみても、A子さんは忙しい理由を教えてくれません。そのため、英会話スクールに向かう道中、それとなく息子くんに聞いてみると……。
息子くんが教えてくれたママ友の秘密
なんと、息子くんは「ママは、パパに内緒でかっこいいお兄さんとお出かけ! ぼくとママの秘密だから言わないでね!」と真っ直ぐな目をして話してくれました。
えっ……? 不倫……!? 息子くんの衝撃発言に私は言葉を失いました。あまりに信じられない話に、もう一度息子くんに尋ねた私。「それって、本当なの?」 すると「うん! 今日はごはん食べに行くってママ言ってた!」と自信満々に答える息子くん。
私はひとまず娘とA子さんの息子くんを英会話スクールに送り出しました。そして授業が終わり子どもたちが出てきましたが、この日もやはりA子さんの姿はありません。A子さんの息子くんも当たり前のようにわが家の車に乗り込んできます。
私たちがA子さん宅に着くと、同じタイミングでA子さんが帰ってきました。少し離れたところで車を降りて私たちの方へ歩いてきます。恐らく息子くんが言っていたかっこいいお兄さん、つまり不倫相手の車から降りてきたのでしょう……。
しかし、そこにA子さんの旦那さんが登場!
実はこの日、A子さんの息子くんから衝撃の事実を聞いた後、息子くんのキッズケータイを借りて、私はA子さんの旦那さんに連絡し、事情を説明したのです。すると、A子さんの旦那さんは、仕事を切り上げすぐに帰ってきてくれて……。
私を利用し不倫していたママ友の末路
私の出る幕はなさそうだったので、A子さんの旦那さんに話し合いが済むまで息子くんをわが家で預かることを提案し、あとはA子さんの旦那さんに任せました。
後日聞いた話によると、やはりA子さんは年下の男性と不倫関係にあったようです。息子くんの送迎をほったらかし、デートを楽しんでいたと発覚。なんと自宅に置かれていたペットカメラに、ばっちり証拠が残っていたようです。車を修理に出していたのも、不倫相手とのデート中にぶつけたことが原因。高価なプレゼントもたくさんしていたそうです。
もちろんA子さん夫婦は離婚に至り、A子さんは旦那さんから慰謝料を請求され、さらに息子くんの養育費を支払うことになりました。仕事も貯金もないA子さんはその後、大変なことになっていると今でもご近所のA子さんの元旦那さんから聞きました。
元旦那さんは息子くんのことを考え、定時に上がれる部署に異動願いを出したそうで、ちゃんと自分で英会話スクールの送り迎えもしています。ご近所で子ども同士も同い年で仲が良いため、困ったときは助け合って、元旦那さんとは良好な関係を築いています。
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自分の都合ばかりを押し付け、人の善意を利用するような身勝手な行動は、いずれ必ず自分に返ってきます。相手への感謝と思いやりの気持ちこそが、良好な人間関係の基本であることを改めて考えさせられますね。子どもは親の姿をよく見ており、その純粋な言葉が、今回のように思わぬ形で真実を明らかにすることもあるのではないでしょうか。子どもに恥じることのない誠実な人生を歩みたいものです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。