20代から40代半ばまでは子育て中心の人生
私は大学卒業して社会人になってすぐに妊娠が判明し、いわゆる授かり婚(当時は、できちゃった婚)をしました。20代半ばから子育てに追われ、20代を満喫している友人たちがうらやましく思えたことも。当時の夫の職務状況により新卒で始めた仕事は辞めざるを得ず、専業主婦だった時期もありましたが、何とかパートから再就職を果たしました。
そして長男が4歳のとき正社員登用が決まったことに勇気を得て離婚をし、30代前半で転職とともに再婚。いよいよ長男が中学に上がるというタイミングで次男を出産し、12歳差の子育てがスタート。長男の子育てが一段落するタイミングで次男を授かったため、1人っ子の育児を2回経験するような形になりました。
そのように子育てが時間差だったことに加え、次男が3歳直前に再度の離婚をしたため、さらに子育ては完全にワンオペに。20代で社会人になってから、40代半ばまでの間は一度も、子育てと仕事を切り離して考えることができない人生でした。
予想外に早く手が離れた2人目の子育て
そんな中、小学生になった次男が不登校になりました。私はわらをもすがる思いでいろいろな機関に相談したところ、あるカウンセラーから「お父さんと過ごす時間を増やしなさい」との助言を受けました。
半信半疑で元夫のところで過ごさせると、たしかに少しずつ学校に行けるようになりました。次男は登校できることがうれしいようで、元夫のところで過ごす時間が少しずつ増えてきました。そして気が付けば高学年になるころには、ほぼ元夫のところで過ごすように。私は期せずして、次男の子育てにかける時間が激減した状態になり、その分、仕事に割く時間が長くなっていきました。
私は再婚前の30代前半で転職した職場に、アラフィフまで継続して勤めています。もう年齢的にはベテランの域に入っていますが、育休や時短などもあり、同世代の男性より自分はキャリアがないと思い込んでいました。
ですが、今回のことをきっかけに仕事にエネルギーを割けば割くほど、新しい仕事が次々に舞い込んできたのです。人生で初めて仕事だけに没頭することで、次男と離れた寂しさを少し忘れられました。仕事で必要とされることで得られる自己肯定感も、初めてのものでした。
同世代の女性も「人生で一番働いている」と
初めて仕事中心の人生を過ごしてみて、充実感とともに一抹の寂しさとコンプレックスは常にありました。「もし次男が私の元にいたらこんなはずではなかった、私は母親失格なんだ」と思うこともよくありました。
そんなとき国際的大イベントの仕事に関わるようになり、スタッフの1人で同世代の女性と話す機会がありました。彼女は3人の子どもがいて、末っ子が私立校の寮に入ってから手が離れ、この大イベントに集中してみようと考えたのだそうです。彼女も「人生で一番仕事に没頭しています」と言っていて、私と同じだ! と思いました。
自分は特殊だと思っていたけれど、女性にとって子育てと仕事は切っても切れないものなのだ、子育てのスタイルも仕事との関わりもそれぞれで、アラフィフで初めて仕事に集中することは女性にとっては珍しくはないのかもしれない……と初めて実感しました。
まとめ
20歳を過ぎたとはいえ学生の長男も家にいるし、次男も完全に私の手から離れたわけではなく時々こちらに帰ってくるので、他の人より少し早く子育ての過渡期を迎えた、という状態かもしれません。最後の子育てタイムを大切に味わいながら、子ども以外の「自分だけの人生」に少しずつ移行している事実を受け入れて、第二の人生という言葉をかみ締めながら向き合っていこうと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:ナカムラ アキノ/40代女性。40歳で再び独身に戻った、バツ2シングルマザー。30代まではボディラインにも肌にも自信あり。40代初期はプロポーションを褒められたり、そこそこモテたりでいい気になっていたが、40代半ばになり加齢の現実を徐々に目の当たりにしている最中。
マンガ/山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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