Oさんの信じがたい勤務態度とは
私が高校生になったとき、実家の近くの観光ホテルで土日の早朝のみ、朝食バイキングのお手伝いをする学生アルバイトを始めました。厨房で作られた料理を並べたり、お客さまの食べ終わった皿を下げたりする業務内容でしたが、その部署のトップにいたのが、なんとOさんでした。
私の小学生のころしか知らないOさんは、私に気付かなかったようですし、私もOさんに怖いイメージがあったため、あたかも初対面のように振る舞いました。
Oさんの仕事ぶりといえば、業務中であろうと換気扇の下でたばこを吸っていたり、お客さまから下げてきた皿の中で、あまり手がつけられていない料理を裏でモグモグと食べているなど、高校生の私から見ても信じがたい勤務態度でした。
支配人に呼び出されて突然、解雇!?
そんなある日、仕事終わりにホテルの支配人に呼び出された私は、突然「来週から来なくても良いよ」と告げられました。理由を聞いても教えてもらえず、モヤモヤとした気持ちを抱えつつも帰宅した私は、一連の話を母や祖母に話しました。
すると2人はいぶかしげな表情をしながらも顔を見合わせ、「残念だったけど、その件は私たちに任せて。悪いようにはしないから」と、私に言いました。
私が働いていたホテルは、実は私が小学生のころに母が経理として働いていたホテル。母の娘であることは、支配人にすら言わずに働いていましたが、昔の仕事仲間に母がいろいろと聞いてくれた結果、驚がくの真実が明らかになったのです。
解雇の経緯と驚きの真相は
解雇になるまでの経緯はこのようなものでした。
誰かがOさんの勤務態度を支配人に報告したようで、問題視した支配人はOさんを呼び出しました。
しかしOさんは、そこで問題行動のすべてを「(著者の名前)がやったことだ」と答えたようなのです。Oさんの説明を鵜呑みにした支配人は、私に解雇を告げた、という流れであったことを母から聞きました。
高校生なりに頑張ってきたのにまったく信用されていなかったという絶望でいっぱいでしたが、”やっていない”証拠がないことや、高校生の立場でできることは限られていたことで、理不尽さを感じながらも泣き寝入りをするしかないと腹をくくりました。
母と祖母の一喝に、スカッと!
その後、母と祖母は地元の総合病院でOさんと偶然会ったそうです。世間話も早々に、祖母が「Oさん、私の孫をいじめてくれたようじゃないか」と先制パンチ。Oさんも「私はアンタの孫なんか知らないよ!」と応戦しましたが、「ホテルの朝食バイキングで働いてた高校生、あれは私の孫だよ」と告げたそうです。
ここでOさんは一瞬焦ったものの、「あの子が勤務中にたばこを吸ったり、食べ残しを食べていたから支配人に言っただけだ」と開き直ったそうです。
そこですかさず母が「あの子は昔から神経質な子なんだよ。ごはんの前にキレイに拭いた食卓の上に落としたおかずですら嫌がって食べないよ。人の食べ残しなんて、頼まれても食べないだろうね」と追撃。
Oさんは「とにかく私は知らない!」と逃げるように帰っていったそうです。
また、どこからか”真相”が漏れ聞こえたのでしょう。支配人からはなんと直々の謝罪を受け、別の部署で働かないかと打診をいただきました。しかし、別の部署であっても元部署の方々と顔を合わせる機会はたくさんあります。Oさんからの逆恨みも怖かったため、お断りをすることにしました。
まとめ
一度はとても理不尽な気持ちを味わったものの、悪い部分を指摘されたときは、人のせいにしたりウソをついたりせず、まずは自分を省みることが大切であるということを学びました。高校生のうちにこの教訓を得られたことは、大人になった今でもとてもよかったと思っています。
今もホテルで朝食バイキングをいただくたびに思い出しては、過去に得た教訓を胸に刻み直す時間としています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:磯辺みなほ/30代女性。ゲーマー。発達障害持ちの夫と2人暮らし。大変なことも多い中、それ以上にネタと笑顔にあふれる毎日を送っている
イラスト/まげよ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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