出先で初めてのピンチ
高校2年の春。その日は親友と電車で少し遠くのショッピングモールに出かけていました。
お昼を過ぎたころから下腹部にじんわりと痛みがあり、違和感からトイレに寄ると、なんと経血が。生理はまだ先の予定でしたが、生理が始まってしまったのです。
出先で経血漏れをしたのは初めて。「やってしまった」という思いから、サーッと血の気が引いていくのを実感しました。
友だちのひと言に救われた
パニックになりながらも同行していた親友に正直に事情を話すと、彼女は驚くほど落ち着いて「ナプキン持ってるよ、大丈夫!」とかばんからサッとナプキンを差し出してくれました。しかも、コンビニでスカートを隠すためのカーディガンまで買ってきてくれたのです。
彼女は「私も前にやらかしたことあるからさ」と笑って言ってくれましたが、パニックで頭が真っ白だった私は、彼女の気づかいに心から救われた気持ちでした。
恥ずかしさや情けなさはあったものの、それ以上に、気づかいとやさしさに助けられました。
それから変わった“備える”意識
それ以降、私はもしものときのために、必ずナプキンを数枚持ち歩くようになりました。これは自分のためでもあり、もし困っている誰かがいたら分けてあげられるようにという気持ちも込めて。あの日の出来事がなければ、きっとこんな意識にはならなかったと思います。
出先での突然の生理は、本当に焦るし恥ずかしかったのですが、そんなときに助けてくれた友人のおかげで、「失敗」の記憶だけではなく「感謝」の記憶にも変わりました。この体験から準備の大切さと、同じように困っている人への思いやりを学びました。今ではあの出来事も成長の一部だったと思えます。
著者:中里涼子/30代女性・10年以上ライターとして活動。アメリカの大学への留学経験あり、女性の悩みなどなどの多くのジャンルの記事を執筆。
イラスト:おみき
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!