「誰にも言えなかった」初めて知る彼氏の苦悩
ナツキのお母さんがナツキに「サラって呼んで」と名前呼びを強要している会話が聞こえ、お母さんが子離れできていないのだと私は考えました。
クレーマーの正体はナツキのお母さんに違いない。そう確信した私はアルバイトを辞める決心をして、店長に申し出ると……。
興梠さんの「今日辞めます」発言に、興梠さんの身を案ずる店長。そこに青い顔で蝉川くんが現れ、「クレーマーは俺の母親です……」と告げたのです。
「……重い話ですみません」
そう言いながら蝉川くんが語ったのは、実の母親は亡くなっていて、今の母親は父親の後妻であるということ。さらに、あろうことか、今の母親は息子である蝉川くんに対して、恋愛感情としての好意を持っていると言うのです。
「え? 好きって……」
子離れできていないがゆえにクレーマー化してしまったと思っていたため、あまりの衝撃に、動揺が隠せない興梠さん。
「誰にも言えなかった……引かれることわかってたから……」
蝉川くんはうつむき、今までの苦悩を打ち明けたのでした。
蝉川くんは、複雑な家庭環境の中で父親にも相談できず、ずっと苦しみを抱えて生きてきたのかもしれません。当時まだ中学生だった蝉川くんは、その問題をどう乗り越えればいいのかわからず、不安な毎日を過ごしていたことでしょう。
もし、蝉川くんのように、家庭環境など家族の問題をひとりで抱え込み、悩んでしまうときは、匿名で相談できる専用窓口があります。まずは誰かにその悩みを打ち明けてみてください。児童相談所へ通告・相談ができる全国共通の番号は『189(いちはやく)』です(児童相談所虐待対応ダイヤル)。通話料はかからず相談することができます。
ミントさんのマンガは以下のInstagramからもご確認いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね。