大好きな祖父母の家での出来事
朝、実家に預ける準備をしながら「じじとばばのお家に行くよ」と伝えると、双子たちは「イェイ!イェイ!」とテンションMAX。「こんなに喜んでくれるなら、心配いらないな」と考えながら、実家に到着しました。
玄関で別れたあと、こちらを振り返ることもなくリビングへ駆け込む双子たち。少し寂しい気持ちはありましたが、その分、安心して用事を済ませられると考え、私はその場を後にしました。
母から突然の電話…
用事を済ませている最中、スマホが鳴りました。実家の母からの着信で、嫌な予感を抱きつつ電話に出ると……。
「◯◯(息子)がベッドからジャンプしたときに、手をつないでいたんだけど、バランスを崩して後ろに倒れて、ベッドの角に頭をぶつけたの」との報告。
驚いた私は、「今すぐ帰る!」と用事を中断し、大急ぎで実家へ戻ることに。
帰宅後、すぐに病院へ
実家に到着し、すぐに息子の頭を確認。後頭部に負った傷は1cmにも満たないほどでしたが、少し出血がありました。頭を打っているため自己判断は危険だと思い、すぐに病院を探し、整形外科を受診。結果は問題なしで、傷口を軽く消毒するだけで済み、大事には至らずホッと胸をなでおろしました。
帰宅後、母が「本当にごめんね……」と申し訳なさそうに謝ってきましたが、私自身も子どもを見ていてヒヤッとすることは日常茶飯事。今回のケガも、私がいたとしても防げたかどうかはわかりません。「大丈夫! 大きなケガもなかったし、気にしないで」と伝えましたが、落ち込む両親を見て、かえって私のほうが申し訳なく感じました。
今回は幸い軽傷で済みましたが、事故はどこでも起こり得ると改めて実感しました。さらに、高齢の両親が活発な双子を相手にするのは、私が思っている以上に大変なことだとも痛感。これからは両親に預ける際、リスクを考えながら環境を整えたうえで見守ってもらうことが大切だと、強く感じた出来事でした。
◇ ◇ ◇
子どもは好奇心旺盛で、思わぬ行動からケガにつながることがあります。特に頭部のケガは一見軽く見えても注意が必要です。意識の有無や吐き気、出血の量などをよく観察し、少しでも不安があれば早めに受診しましょう。今回の体験談では整形外科を受診していますが、頭を強く打ったときは小児科、救急外来、症状によっては脳神経外科の受診が推奨されています。
また、意識がない、けいれんを起こす、何度も吐く、出血が止まらないといった症状がある場合は、ためらわず救急車を呼びましょう。夜間や休日で受診すべきか迷うときは、「子ども医療電話相談(#8000)」を活用するのも一つの手です。医師や看護師が、適切な対応をアドバイスしてくれます。日本小児科学会が運営するウェブサイト「こどもの救急(ONLINE QQ)」にも、救急外来の受診の目安が掲載されているので参考にしてみてください。
子どもを祖父母などに預ける際は、家具の配置や遊び方などを工夫して、事故が起こりにくい環境を整えることも大切です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:野中 まゆ/30代女性。2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)