ボスママがおとなしくなった理由は…?
例えば、あいさつは自分からはしない、ベンチの座る場所は、練習がよく見える一番前が当たり前。さらには、保護者用の駐車場ではいつも出やすい位置に停めます。その位置をAさんのために空けておくのはクラブ内での暗黙のルールとなっており、誰かが停めようものならあいさつを無視したり、「私の位置に停められた」などと悪口を言いふらしたりするのです。
そんな感じで圧が強くボスママオーラ全開のAさんには、誰も逆らえない状態。みんなが当たり障りのないように接し、問題が起こらないようにつとめるしかないため、どんどんAさんのボスママ的行動はエスカレートしていくのです。
そんなある日、小学3年生の男の子を持つBさんが、息子くんを連れてクラブへ体験に来ました。そのとき、何も知らないBさんは、いつもAさんが停める駐車スペースを使ってしまっていたのです。Bさんは私たちよりも少し年上で40代後半。年上にもかかわらずとても腰が低い方だったので、誰もが「Aさんに目をつけられたらヤバい……」と思いましたが、その日は特に何も起こらず……。
そのまま次の練習日がやってきました。そこにはAさんの姿がありましたが、なんだかいつもよりおとなしいのです。あいさつも自分から行い、今までとは態度が全く違います。
あとで同じクラブのママ友が教えてくれたのですが、実は、Bさんが体験に来た日、いつもの駐車場を使われていたAさんは、帰り際にBさんに「私専用の駐車スペースなの! 今後は勝手に停めないでください!」と直接文句を言ったそう。しかしなんと、Bさんは10年ほど前にクラブの監督をしていた方の、奥さんだったのです。Bさんには年の離れた息子さんが2人おり、上の息子さんが過去にクラブに所属されていたのだそう。当時監督をしていたBさんの旦那さんも、Bさんと同じく40代後半。旦那さんのことを知るメンバーは、クラブ内ではごく少数です。
そんなBさんの旦那さんは、理不尽な文句を言われたことを知り、激怒! そして「クラブの保護者はみんな平等で、あなたを特別扱いしなきゃいけない空気はおかしいです。空気が悪くなるので、今後はそういうのはやめていただきたい」とAさんを一喝してくれたそうです。
その後、Bさんの息子くんも入会。前監督であるBさんの旦那さんの目も光っていることから、Aさんの横柄な態度は見られなくなりました。さまざまな暗黙のルールもなくなり、クラブの雰囲気も良好です。
誰も逆らえなかったボスママに一喝してくれたBさんの旦那さんには、感謝しかありません。Bさんの旦那さんが言ってくれた通り、保護者同士に優劣はなく、みんなが平等なのだと私も思います。これからも親子みんなが気持ちよく過ごせるクラブであってほしいと思うとともに、私も傲慢な態度は決して取らないようにしようと肝に銘じた出来事でした。
著者:谷 ふみ/30代・ライター。中学1年生と小学4年生、5歳の3人の男の子を育てるママ。仕事に家事、育児に追われる毎日。子ども達が寝静まったあと、ひとりでドラマや映画を見るのが楽しみのひとつ。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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