息子のささやかな願い
ある朝、息子の優が夫に対してあるお願いをしました。
「爽君パパ」のように朝保育園へ送ってほしいと息子からお願いされるも、狐生さんは仕事を理由に断ります。
「パパは忙しいんだ。暇なママに送ってもらって」
狐生さんは、そう息子に言って聞かせます。すると息子から「じゃあ爽君パパは暇なんだね」と笑顔で言われ、言葉に詰まる多恵子さんと狐生さん。
「きっと爽君パパは無職で……」適当な情報を息子に吹き込もうとする夫に、多恵子さんは激怒し、「爽君パパの家は共働きだけど、家事も育児も夫婦で分担している」と爽君ママから聞いた話を告げます。
その多恵子さんの発言にムッとした狐生さんは、歯磨き粉の補充を多恵子さんに言い渡し、出社してしまいます。わがままで理不尽な狐生さんとの生活を続けることに、メリットを見いだせない多恵子さんなのでした。
歯磨き粉の補充すらも妻任せの狐生さん。掃除や料理などのように明確な名前が付いていない、日用品の補充や交換といった細かい家事のことを「名もなき家事」と言います。「それくらいのこと」と思いがちな細かい家事も、積み重なると膨大な量になります。狐生さんは、細かな家事もすべて妻が担ってくれているということに、一日でも早く気が付き、できることは協力し、相手への感謝の気持ちを言葉にするべきですね。
紙屋束実さんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。