まるで医療ドラマのような…
陣痛促進剤を使って、生まれてきてくれるのを待っていました。破水しているので陣痛室から出ることも許されず、3日目のお昼過ぎにようやく出産した私。生まれた赤ちゃんの顔を見せてもらい「長かった……」とホッと胸を撫で下ろしたそのとき、ボトッと何かが出た感覚がしました。
「おめでとうございます!」「お母さん頑張ったね〜」「元気な女の子ですよ〜」と笑顔に包まれていた分娩室の空気が一変。どうやら私は大量出血をしたようで、先生や看護師さんたちが慌ただしく動き回り「ラインもう一本とって!」「◯◯先生まだ外来?!」「休憩中の看護師も呼んで!」などと、まるで医療ドラマのような言葉が飛び交っていたのです。
幸い私は、疲れてはいましたが意識ははっきりしていて元気で「なんか大変なことになったみたい」と、どこか人ごとでした。自分のことより私は、生まれたばかりの赤ちゃんがただただ心配で……。
私が「赤ちゃんは大丈夫なんですか?」と聞くと、先生に「赤ちゃんは大丈夫。元気ですよ。お母さんは大丈夫? 気持ち悪いとかない?」と言われ、私の方が大変な状態なんだとようやく自覚したのです。処置が終わり、やっと病室に戻れた私。2リットルを超える大量出血で、本当に危険な状態だったと先生から聞き、後になって怖くなりましたが、その後の回復は順調で私も娘も予定通り退院できました。
あの緊迫した光景は今も忘れられません。命がけで生まれてきてくれた娘と、私の命を繋ぎ止めていただいた先生や看護師さんに、本当に感謝しています。命を大切に生きていこうと強く思った出来事でした。
著者:百田 まきこ/40代・女性・主婦。3姉妹を育てる母。パート勤務。
イラスト:マキノ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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