地元では有名な米農家で大地主の家に生まれたたミツコは、祖母に甘やかされて育っていました。祖母亡きあと、世間知らずで丸く肥えたミツコを、母は厳しく家事をたたきこみ「困った人がいたら、手を差し伸べなさい」としつけました。そんな母の教えを守り、親族のために奔走してきたミツコですが、とうとう疲れ果ててしまい…。
いなくなった義父は、いったいどこへ…
疲れ果てて道端にうずくまっていたミツコを、見つけてくれたのは義母でした。その後、仕事を終えた三兄弟が一晩中義父を探しましたが、結局見つけることはできませんでした。しかし、翌朝、義父を保護したという連絡が警察からあり、義父は無事に帰宅。認知症の症状は進んでいるものの、健康だったため、ミツコも週1~2でお手伝いをしながら、その後も自宅で面倒をみることに。ただ、長男嫁レイコはその介護を手伝うことはほとんどなかったたようです。
そして数年後、義父はある日突然、風邪をこじらせて他界。三郎は義父の臨終に立ち会うこともできずに、お別れとなってしまいました。
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失踪した義父が、とにかく無事に見つかってよかった! その後も、やさしい義母や二男嫁・三男嫁に囲まれて、穏やかに過ごされたことでしょう。急なお別れになってしまったのはさみしいですが、介護をしていた人たちが涙を流して別れを惜しんでくれるというのは、きっと義父も素敵な人だったのでしょうね。
ただ、そんな義父との別れを長男嫁レイコがどう感じていたのかが気になります。二男嫁・三男嫁よりも長くお世話になったであろう長男嫁。大変な介護に関わりたくないという気持ちなのかもしれませんが、いずれは自分も行く道なんですけどね。