人の支度を待てない夫
5歳の長男と3歳の長女、1歳の次男と私と夫の、5人暮らしのわが家。夫は仕事が忙しく、私が主に家事や育児をしています。私も仕事をしているので、夫にもっと協力してほしいと思っていますが……。
夫への不満の一つが、家族で出かけるとき、自分の支度しかしないところです。特に長男が生まれてしばらくは、私が早起きして家事育児をしながら長男の着替えやおむつなどの準備をしていても、夫はのんびり起きてきては自分の支度だけ済ませ、スマホゲームをしていました。そのことで何度か話し合いをし、今では「着替えを2セットと、おむつをカバンに入れて」というように具体的にお願いすれば、準備してくれるように。しかし自分でなにが必要か考えて支度をする、ということはありません。
ある日、持病がある長男の受診のため、遠方の病院に行く支度をしていました。子どもたちが騒いではいけないので、下の子たちを保育園に預けられる平日に、夫婦で休みを取って行こうと決めていたのです。病院まで片道2時間かかることや、待ち時間に長男が退屈しないように考えて、多めの着替えや遊び道具など、私は念入りに準備をします。普段通り朝食づくりや下の子たちの保育園の準備もし、やっとひと段落したところで化粧を始めると、長男が「早く行こうよ」とぐずり始めました。長男は自分の思うようにいかないとかんしゃくを起こしてしまうことがあります。
長男をなだめながら急いで化粧をしていると、夫がボソッと「どこに行くんだよ」と言いました。「えっ?」と聞き返すと、「病院に行くだけなんだから、化粧なんてしてないで早く支度すませろよ!」と不機嫌に言って、ひとりだけ先に車に乗ってしまったのです。「のんびり自分の準備だけして、子どもたちの準備はほとんど手伝ってくれないのに、私は化粧もしてはいけないのか……」と悲しくなります。しかし、病院には遅れられないので、簡単に化粧を済ませ、子どもたちとともに夫が待つ車に乗り、下の子たちを保育園へ預けてから病院へ向かいました。
すると数日後、仕事から帰ってきた夫が急に、「この前はひどいことを言ってごめん」と謝ってきたのです。普段からほとんど謝るということをしない夫からの突然の謝罪に私は驚いて、「急にどうしたの?」と返事をしました。
聞けば、職場で同僚の男性に「妻の準備が遅い」と話したところ、「女性は身支度が男性よりも時間がかかるし、妻が身支度している間、子どもの準備は俺がしてるよ。それにいつでもきれいでいたいっていう妻の気持ちも尊重してる」と言われたのだそう。私もその同僚ご夫婦に会ったことがありますが、たしかにきれいな奥様で、夫婦の仲もよさそうでした。さらに「もっと協力しておかないと、そのうち『必要ない』と思われるぞ!」とまで言われたのだとか。私は夫の同僚に心から感謝をしました。
それから夫は、なにが必要か私に確認しながら、子どもの準備をしてくれるようになりました。私も以前より少し早起きし、自分の身支度は先に済ませるように。これからも夫婦で協力しつつ、忙しい毎日を乗り越えていこうと思った一件でした。
著者:菅田希美/30代・会社員。発達がのんびりな5歳の長男と、わがまま放題の3歳の長女、マイペースな1歳の次男を育てるママ。仕事と家事育児に追われ発狂しそうになりながらも「まぁいいか」の精神でなんとか毎日を切り抜けている。大好きなゴルフが唯一のストレス発散方法。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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