ママ友の娘が素手でパンを掴み…
かわいいものが大好きなAちゃんは、この日も私の花柄のスカートがかわいいとずっと後ろを付いて歩き、何度もスカートをまくろうとするのでやんわりと逃げていました。そんな娘ちゃんの姿を見ても、Aさんは「本気でしてるわけじゃないから」と気にしていない様子。しかしあまりにもしつこい娘ちゃんに、私は少しうんざりしていました。
みんなで公園遊びを楽しんでいると、あっという間に昼ごはんの時間。どうするか相談し、近所のパン屋でテイクアウトすることにしました。パン屋に入る前に、息子と「お店のパンは売り物だから触らないよ。欲しいものがあったらママが取るからね。走ったり騒いだりせずパンを選ぼうね」と約束。Bさんも同じように息子くんと約束していました。その後、それぞれが好きなパンを選び、会計を待っている間に悲劇が起きたのです。
Aさんの娘ちゃんが並んでいる私の所に来て「何を買ったの?」と聞いてきました。「野菜のパンと、チョコのパンと苺のパンにしたよ」と返すと「見せて」と言います。軽く見せた瞬間、トレーをガシッと掴み自分のもとへ引き寄せました。そして次の瞬間、「これかわいい」と素手で苺のパンをわし掴みにしたのです。
私の後ろで並んでいたBさんがすぐに「娘ちゃんが素手でパンをわし掴みにしちゃってるよ!」とAさんに伝えてくれましたが、Aさんは、「あー、ダメだよー。まぁ子どものすることだからね~」とまったく悪いと思っていない様子。Bさんが「さすがによその子が素手で触ったパンは、嫌だと思うよ?」と言ってくれたので「うん、私もちょっと気になるな」と便乗たのですが、Aさんは「大丈夫でしょ! 私なら気にしないよ」と言うのです。結局、Aさんの娘ちゃんが素手で触ったパンを買った私。モヤモヤする気持ちを抱えたままお店を出ようとしたそのとき、まさかの出来事が起きたのです。
まだ会計の列に並んでいたAさんは、娘ちゃんがパンを見たいと言ったのでその場にしゃがみ、トレーを見せながら親子で話していました。するとそこへ見知らぬ小さな男の子が来て、Aさんのパンを両手でわし掴みにしたのです。2歳ぐらいの小さな子だったので、力加減がわからなかったのでしょう。Aさんのパンは、2つともぐちゃぐちゃに。顔が引きつるAさん親子のもとに、大慌てで男の子の母親が来て「すみません! 弁償します」と謝罪……。
するとそこへ会計を済ませたBさんがやってきて、「大丈夫ですよ。この人、子どものすることなら気にならないみたいなので」とチクリ。そう言われたAさんは苦笑いで「そ、そうなんです。子どものすることだからね、大丈夫です~……」と答えていました。その姿を見て、私の気持ちはスカッとしたのでした。
男の子の母親はそれでも弁償しますと言って、結局パンを弁償してもらったAさん。Aさんは、私に「さっきはごめんなさい。自分がされると気持ちがよくわかるものね」と、新しい苺のパンを買って差し出してくれました。思わぬハプニングでしたが、Aさんに気持ちをわかってもらえてスッキリしました。
子どもがすることだから仕方がないと思うこともありますが、だからといってなんでも許せるわけではありません。それに、人に迷惑をかけるような行動は、親としてしっかりダメだと教えるべきだと私は思っています。私は今後も子どもが周囲に迷惑をかけないように注意して見守り、もし迷惑をかけてしまったらしっかりと謝罪し、同じことを繰り返さないよう教えていきたいと思った出来事です。
著者:立川りか/30代・ライター。6歳の男の子を育てるママ。息子の好きを全力で応援するため日々奮闘中。虫が大の苦手だが、息子の虫取りに付き合ってきたおかげで少しだけ耐性がついてきた。食後のデザートや週末の晩酌がご褒美。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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