険悪な場の雰囲気を変えたのは…
A子の「そういえば、Bの娘ちゃん、かわいい服着てるね!」という言葉をきっかけに、話題は子どもの服についての話に。娘の服装を褒められたBは、「これは○○(高級ブランド)で買った服で、うちはこのブランドの服をよく着せてるんだ。みんなはどこのブランドの服を買ってるの?」と言います。
それほど経済的に裕福ではない私は、子どもに高級ブランドの服を着せることはほとんどありません。しかし、正直にプチプラブランドの名前を口にした瞬間、Bの表情が一変。「えー! そんな安い服しか着せないなんて、娘ちゃんがかわいそう!」と大げさなリアクションをとるのです。
外資系企業に勤める男性と結婚したB。高校時代は謙虚な性格のBでしたが、結婚を機に度々お金持ちであることを自慢するようになってしまいました。
そのためBの前ではお金に関する話はなるべく避けていたのですが、デリカシーのないBの言葉に場の空気が凍りつきます。
しかし、Bはお構いなしに「うちの子は肌が弱いからオーガニックコットンの服しか着せないの。この前買った服なんて1着7,000円もしたんだよ!」と続けます。
さらに、「やっぱり子どもに使うお金は惜しみたくないよね。将来は私立の名門インターナショナルスクールに通わせるつもり」「この前は家族でヨーロッパに旅行に行ってきたよ。やっぱり家族の思い出もたくさんつくらないとね」とセレブ自慢が止まりません。ついには、「本当に子どもを大切に思ってるなら、お金をかけたくなるもの。そんな安いものばかり与えているなんて、子どもへの愛情も薄いんじゃない?」と言うのです。
そんなBに私を含めた友人たち一同は限界。私は「いくら自分が子どもにお金をかけているからってその言い方はないんじゃない? お金だけが愛情じゃないよ」とBに反論しました。それに続きAとCも「それはBの価値観であって、それを私たちの愛情を否定してまで押しつけるのは違うよね」「たくさんお金をかけられなくても毎日愛情をもって育てているのに、そんな言われ方したら悲しいよ」とBを非難します。
しかし、そんな友人たちの言葉を受けてもBは「いやいや、お金をかけていないなんて、しょせん愛情もそれほどのものってことでしょ」と引き下がりません。Bと私たちは口論に。何を言っても言い返すBに諦めかけていたときのことです。
当時1歳半の娘がこちらに歩み寄り、「ママ!」と笑顔で私のことを呼びながら抱き着いたのです。そんな娘の姿に、場の雰囲気が和らぐとともに、Bも拍子抜けした様子。私は「この笑顔を見て、まだ娘に愛情を注いでいないなんて言える?」と娘を抱きしめて言いました。私の言葉にBはハッとした様子で「ごめん、少し言いすぎたかも……」と謝罪。
その後もBは子どもにブランドものの洋服を着せているようですが、セレブ自慢をすることはなくなりました。
お金をかければかけるほど愛情が大きいというわけではないと、私は思います。子どもにお金をかけることは悪いことではありませんが、お金がすべてではないことを念頭に置き、これからも愛情深く育てていきたいです。そして、Bを反面教師として、周囲への発言には気をつけたいと思った出来事でした。
著者:安藤沙奈/30代・ライター。2歳の娘を育てるママ。娘が生後7カ月のときに復職。夫は残業で帰宅時間が遅く、平日はほぼワンオペ。子どもを寝かしつけたあとに、自分へのご褒美で食べるスイーツが大好き。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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