家計の管理を始めた夫
「これからは俺が財産を管理したい」と言う夫。わが家は夫のほうがお金遣いが荒いタイプのため、私は「急にどうしたの?」と質問しました。すると夫は、「将来のことが不安になって……。もしかして、俺が使い込むと思ってる? 信頼してくれないの?」と言ってきたのです。
私は「そんなつもりで聞いたわけじゃないよ」と釈明し、「夫婦だし、渡しても心配いらないか」と夫の要望通りにすることにしました。
それからというもの、私はお小遣い制に。夫はかなりケチケチしており「そこまで節約する必要ある?」とイラっとすることもありましたが、グッと我慢して過ごしていました。
夫「タワマンを買うことにした!」
そんなある日、夫からいきなり「タワマンを買うことにした!」との報告が。私は慌てて「そんな大きな買い物、勝手に決めないで!」と言いましたが、夫は「いい物件を見つけたんだ。こんなチャンスは滅多にない」と聞く耳を持たず……。さらに「旦那の言うことは黙って聞け」とまで言ってきたのです。
昔から夫は、「やる」と言ったら絶対にやるタイプ。私は「何を言っても無駄だ」と諦めることに。そして、次の休日に一緒に不動産屋に行く約束をしたのでした。
友人が夫とマンションを略奪!
こうして私たち夫婦はタワマンを購入。それから2カ月ほどが経過したある日、出張で地方のホテルにいると、突然、高校生時代からの友人であるA子からメッセージが届いたのです。A子は昔から高飛車なところがあり、私は彼女のことが苦手。適度な距離を保ちながら付き合ってきました。
「めちゃくちゃいい眺めだね、このマンション!」
まるでうちにいるかのようなメッセージに疑問を持った私は、「どういう意味なの?」と返信。するとA子から、驚きの返信がきたのです。
「あんたの旦那がマンションに招待してくれたの!」
私が返信に迷っていると、続けて「私、あんたの旦那と結婚することにしたから。だから、すぐにこのマンションから出て行って」と届いたのです。
聞くと、A子と夫は婚活アプリで偶然出会ったそう。いい感じの雰囲気になったところで夫が既婚者であることを明かし、私の写真をA子に見せたことで、彼女は夫と私の関係を知ったというのです。さらに彼女は、「最初は騙されたことにムカついたけど、彼、商社マンでタワマンを一括で購入したんでしょ。だから、あんたから略奪することにしたの!」と言います。
これを聞き、私は夫が「家計を管理したい」と言い出した理由がわかりました。A子に貢ぐためだったのです。
夫の嘘を打ち明けると…
勝ち誇ったような態度のA子に、私は思わず笑いそうになってしまいました。
「商社マンっていうのも、タワマンを一括で購入したって話も、全部夫の嘘よ」
そう、実際には夫の年収は400万円ほどで、中小企業に勤めるサラリーマン。私は彼の倍以上の年収があり、タワマンの購入は私の実家が支援してくれるということもありローンを組んで購入したのです。
「出ていくのは別にいいけど、タワマンに住みたいなら2人で頑張ってローンを返済してね」
A子はやっと状況を理解したようで、「私、騙されていたの!?」と大慌て。「でも、高級ブランドの洋服だってプレゼントしてくれた!」と言うので、私は冷静に「それは私のお金ね」と返信し、「離婚はいつでもしてあげるから、不倫に対する対応はしっかりしてくださいね」と言って連絡を区切りました。
その後、私は夫に「A子から全てを聞いたよ。彼女、あなたの嘘にすっかり騙されていたみたい。離婚届を送るから、さっさと書いてね」と連絡しました。夫は最初こそしらばっくれていたものの、A子とのやりとりのスクショを送ると、「A子とは遊びだった。一緒に住むなんて約束はしていない。すぐにA子との関係は切るから離婚したくない」の一点張り。
しかし、私は夫を許すつもりなどありません。「大人なんだからしっかり責任をとってください。後日、弁護士から連絡がいくと思うからよろしく」と言って、関係を終わりにしました。
A子のその後は?
結局、A子と夫は破局したよう。A子から「あなたの旦那とは別れたんだから、慰謝料は払いたくない」との連絡がありましたが、「なら、あなたの実家に行って、両親に払ってもらうから」と言うと、渋々、分割で支払うと約束してくれたのでした。
一方、私は夫と無事に離婚が成立。タワマンは売却し、夫からもきっちり慰謝料をもらう予定です。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
イラスト:藤まる
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