家に入ると大きな笑い声が聞こえ…
長女が4歳になった年に、習い事を始めることにしました。そのとき次女は生後3カ月。そのため、毎回連れ出すのは大変だからと、車で10分ほどの場所に住む義母が「その間は次女ちゃんを家で見ててあげるわ」と申し出てくれたのです。毎日が赤ちゃん中心の生活だったこともあり、長女との時間を持てることを私はありがたく感じました。
いよいよ毎週水曜日の11時から1時間、長女の習い事が始まり、義母がうちに来るというルーティーンが始まりました。長女は、大好きなダンスや手遊びなど1時間の中で次から次へといろいろな遊びができる教室がとても楽しそうで、毎週ご機嫌です。初めのうちは何事もなく、正午に家に帰って義母にお礼を伝えることの繰り返しでした。
ところが、1カ月ほどたったころ、帰宅すると義母の車の他に2台の車が停まっていたのです。1台は義父のもの。でももう1台は? 急いで玄関の戸を開けて中に入ると何やらいいにおいが……。家の奥からは大きな笑い声も。やはり、私が最初に感じた不安は的中しました。義母は、義父と義父の弟夫婦を呼んでいたのです! しかもひいきにしている定食屋さんから出前まで取っています。 義母は、うちの食器棚から湯呑を探し出し、彼らにお茶を入れ、天丼をふるまっていました。背後のベビー布団ですやすや眠る次女が起きないように小さな声で話すなどの気づかいもなく、楽しげに談笑しています。
私たちの姿を確認した義母は、「あら、お帰りなさい。今ね、出前をとったのよ。天丼! これおいしいのよ! あなたたちの分ももちろんあるわ」とキッチンへ向かう義母の後ろ姿に、私はあ然としながらも咄嗟に「あ、ありがとう、お義母さん。ごちそうさまです」と言います。すでに4人で楽しいランチ会をしているテーブルの端で長女とふたり、私たちのほうがお客様かのように静かに天丼をいただきました。
たしかに義母にとって、この家は息子(夫)の家。自宅同然なのかもしれません。次女を見てもらえるのはありがたいです。しかし、このままでは義母は私の知らない人まで呼び込む気がしてなりません。
その日の夜、夫が帰ってきてからすべてを話すと、夫は義母に電話で釘を刺してくれました。夫が「うちは母さんの家じゃない! 勝手に人を呼び込むのはやめてくれ! 静かに子守りをしててほしいからお願いしてるんだよ」というと、義母は、「だってヒマだったのよ。電話してたら一緒にごはんでも食べようってことになったものだから……みんなの分も買ってたのに何がダメなのよ」とバツが悪そうに答えます。しかし夫は「俺が子どものころ、自分の家の物を好き勝手人に触られるの、母さんだって嫌がってたじゃないか!」と反論。義母はそこでやっと自分のしたことの悪さに気づき、「そ、そうよね、ごめんなさい」と謝罪してくれたのでした。その後、うちでランチ会が開催されることはなく、義母は次女と穏やかに留守番をしてくれるようになりました。
育児に協力的な義母には感謝していますが、自分の家かのようにわが家で好き勝手されては困ります。行き過ぎた行動にははっきりとストップをかけないと、何をしてもOKと思われそうだと感じました。今後は、義母のご厚意に感謝しつつ、してほしくないことには理由を添えてはっきり「NO」と言っていきたいと思った出来事です。
著者:工藤あゆみ/40代・会社員。15歳と11歳の女の子のママ。コンビニスイーツにはまって新商品を楽しみに待つ毎日を送っている。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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