引き継ぎせず退職した後輩
私から婚約者を略奪、退職を宣言した後輩女子。私は彼女と会話をするのも苦痛でしたが、職場の先輩として「せめて引き継ぎだけはしてね」と伝えました。しかし、後輩は「は〜い!」と言いながらもまったく引き継ぎをせず、会社に来なくなってしまったのです。
おかげで、彼女が担当していた案件を引き継いだ私は大慌て。急いで取引先に連絡し、現状を把握するなどとても苦労しました。
そして、一段落したある日のこと、後輩と元彼から結婚式の招待状が送られてきたのです。
結婚式に出席することに
後輩からはスマホにメッセージも届き、「職場の人たちは全員呼んでいるので、先輩も来てくださいね!」とのこと。私は正直、出席したくありませんでしたが、これも仕事の一環と捉えることに。
しかし、「わかった」と返信すると、後輩は驚きのお願いをしてきたのです。
「ありがとうございます! あと、部長は当日来られないようなので、部長が書いてくれたスピーチを代わりに読んでくれませんか?」
私に代読を頼むとは、後輩の嫌がらせとしか思えません。ただ、ここで拒否するにも大人気ないと思い、私は引き受けることにしたのでした。
後日、私は部長からスピーチの原稿を預かりました。部長は「君は本当に頑張っているよ。嫌な女性と知り合ってしまって大変だと思うが、少しでも君の力になれたら……」と言うのです。私は「どういうこと?」と思いながら原稿を読むと、その意味がわかりました。
スピーチの内容は!?
迎えた結婚式当日、会場には新郎新婦の友人、親戚、職場の同僚など多くのゲストが集まっていました。そして、私が部長のスピーチを代読する時間に。
「本日は誠におめでとうございます。ただ、新郎は同僚であり恋人でもあった女性と婚約したものの、その人を裏切り新婦と浮気。新婦もそれを承知のうえで略奪したと聞いています。さらに新婦は、仕事の引き継ぎをせず、すべての仕事を新郎の元婚約者さんに押し付けて会社を退職。社内は大混乱に陥りました。どうか今後は、周囲に迷惑をかけず、真っ当な道を進んでくれることを願っています」
ゲストたちはザワザワしはじめ、新郎新婦は「そんなスピーチをするなんて常識がない!」と激怒。私は「常識がないのはあなたたちのほうでしょ?」と言って、自分の席に戻りました。
なお、その後も式は続けられましたが、会場はお通夜のような雰囲気でした。
再び相手を裏切った元彼
その半年後、社内で元彼から急に声をかけられ、「少し時間ある?」とお茶に誘われました。私は仕事の話かと思い了承。2人で会社の横にあるカフェに行ったのですが、そこで驚きの話を聞かされました。
「俺、離婚することになった。だから、よりを戻してくれないかな?」
驚きながら離婚の経緯を聞くと、元彼の不倫が後輩にバレ、離婚届を突きつけられたよう。「不倫相手とは遊びのつもりだったのに、許さずに離婚をするなんてひどい嫁だよな!」と逆ギレする元彼に、私は心底あきれてしまいました。
「私、あなたと結婚しないで本当によかった。結局、あなたは人を傷つけても何も感じない人間なんだね。復縁なんて絶対にしないから」
そう断言し、私は会社に戻ったのでした。
その後、元彼は本当に妻と離婚。私は口外していないものの、どこからか「元彼の不倫が原因」という噂が社内で広まり、元彼は肩身の狭い思いをしながら仕事をすることに。
一方、私は婚活を開始し、素敵な男性と出会い交際半年で婚約。今度こそ、しっかり入籍し楽しい新婚生活を送りたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
イラスト:わかまつまい子
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