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必死の119番通報も、医師「命の保証はできません」脳の深部で起きた異常の正体は【体験談】

ある日、買い物から帰宅し、夕食の準備を終えたあとのことです。しばらくして、急に足が動かなくなり、言葉もうまく発することができなくなってしまいました。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師菊池大和先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
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突然の体の異変に自ら119番

足はほとんど動かず、声も出せない状態で、「これは何かの病気だ」とすぐに思いました。とにかく119番に電話をかけましたが、声が出ず、住所などをうまく伝えることができませんでした。不安でいっぱいになったのを覚えています。

 

しばらくして、救急隊員の方が駆けつけてくれ、合鍵を持っていた大家さんが立ち会ってくれたおかげで、部屋に入ってもらうことができました。救急車の中では、「発症してからどのくらい時間が経ったか」「連絡までにどれだけかかったか」などを確認されました。

 

命に関わる病気だった

病院に到着後、さまざまな検査を受け、看護師の方からは「脳卒中の可能性が高い」と伝えられました。後に医師から検査結果を聞いた際、「あなたはとても運がよかった」と言われました。実際には「橋(きょう)」と呼ばれる脳の深部で脳出血を起こしていたのです。命に関わる重大な場所での出血だったと聞かされ、背筋が凍るような思いがしました。

 

入院中、「再び症状が悪化すれば、命の保証はできない」とも告げられました。その後、別の病院へ転院し、約1カ月にわたり薬物治療を受けました。さらに半年ほどリハビリ施設に通い、今では日常生活に支障がないほどに回復しました。わずかにしびれは残っていますが、自立して生活できるまでになったのは幸運だったと思います。

 

 

前兆はあったのに…

思い返せば、以前から血圧が高めで、軽い出血があったときに病院で「治りが遅い」と言われ、血液検査でもあまり良い数値でないと指摘されていました。その際、「紹介状を書きますよ」と言われたのに、結局受診しませんでした。また、職場でも「その血圧は異常ではないか」と言われたこともありました。

 

まとめ

あのとき、きちんと検査を受けていれば……そう思うことが今でも何度もあります。死にかけるようなこともなかったかもしれないし、しびれも残らず、元気に働き続けられていたかもしれない。悔やんでも悔やみきれない後悔が、今も心の奥に残っています。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:峯さとし/50代男性・会社員。

イラスト:sawawa

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)

 

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