「はなむけ」の"はな"は何でしょうか?
よく送別会などで「はなむけの言葉」を述べたりすることがありますよね。果たして、「はなむけ」の“はな”とは何のことでしょうか?
答えは…
正解は、“鼻”です!
送別会などでお花といっしょに「はなむけの言葉」が贈られるため、植物の“花”と思った方も多いのでは?
「はなむけ」の語源は、実は馬の「鼻」なのです。
はな-むけ 【餞・贐】
「うまのはなむけ」の略。旅立ちや門出のとき、別れの宴を催したり金品や詩歌などを贈ったりして、祝ってやること。また、その宴や金品・詩歌など。
出典:学研全訳古語辞典
昔、人々が長旅に出る際の主な交通手段は馬でした。当時の旅は、道も険しく、盗賊に襲われる危険もあるなど、決して安全なものではありませんでした。
そこで、旅立つ人の道中の無事を祈り、見送る人々が、その人が乗る馬の鼻先(はな)を目的地の方角へ向けてやる(むける)という習慣がありました。この「馬の鼻向け」という安全を祈願する儀式が、「はなむけ」という言葉の始まりです。
この習慣が時代と共に変化し、やがて旅立つ人へ贈る金品や、激励の言葉などを指すようになりました。
注意!よくある間違い
ここで重要なポイントがあります。「はなむけ」は去っていく人/旅立つ人に向けて用いるのが基本ということ。歓迎シーン(新たに来た人)に当てるのは本来の意味から外れます。
歓迎会などで「では、はなむけの言葉を…」なんて間違いをしないように、気をつけてください!
正解できましたでしょうか?間違った場合はこの機会にぜひ覚えて、クイズとしてまわりに出題してみてくださいね!