「改名して!」義母と名づけで大激突
私が第1子である娘を妊娠・出産したときの話です。妊娠がわかったころ、初孫が生まれることをとても喜んでくれた義母。「ありがとうね」「体に気をつけてね」とやさしい言葉をかけてくれました。「なんていいお義母さんなんだろう」と、私はありがたく思っていました。
ところが、ちょうど私が臨月に差し掛かったころ、義母との関係の雲行きが怪しくなってきたのです。生まれてくる子どもの名前の話になり、「名前は、○○にしようと思っています」と話すと、義母の表情が一変。「ちょっと待って」と言いながらバッグから分厚いノートを取り出し、何か書き始めました。
しばらくすると義母は、「その名前、ダメよ。字画が悪い。苗字との相性も最悪だわ」と興奮ぎみに語り始めたのです。あまりに唐突な否定に、私は言葉を失いました。その名前は、夫と悩みながら考えた名前でした。意味や音の響きも気に入って選んだ名前だったからこそ、ショックも大きかったのです……。それからは、名づけの話題は避け、静かに出産の日を迎えました。
しかし、産後の病室で待っていたのは、さらなる衝撃でした。初めて孫と対面した義母が開口一番「○○ではなく、○○子にしましょう」と言ってきたのです。しかも、まだ名前を正式に決めていない赤ちゃんに向かって「○○子ちゃ~ん」と呼びながら、抱っこ。私は思わず、「お義母さん、いろいろ考えてくださったのに申し訳ないんですが、この子には自分たちで考えた名前をつけてあげたいんです……」と言いました。すると義母は「そんなの許しません! この子の人生がどうなってもいいのね!?」と怒って病室を出て行ってしまいました。
私と夫は悩んだ末、やはり義母の考えた名前ではなく、もともと最初に考えていた名前で出生届を提出することに。それを知った義母は、もちろん名づけに納得いかず大激怒。さらにヒートアップし、「戸籍が汚れてしまった!」「今すぐ改名して!」と、毎日のように私に怒りの電話がかかってくるようになったのです。産後すぐで不安定な時期だった私は、うまく言い返すこともできず、どんどん精神的に追い詰められていきました。
ついに家にまで来て、電話と同じ言葉で改名を強要してきた義母。どうやって説得しようか困っていると、夫が義母に向かって、静かに「いい加減にして。名前は、親から子どもへ贈る初めてのプレゼントだと思ってる。『この子の人生がどうなってもいいのか』って病室で母さん言い捨ててったけど、想いのこもった名前を否定し続ける母さんだって、この子の人生を否定してるじゃないか」と言ったのです。すると義母はしばらく無言になり、「そう……」とだけ言い、何も言い返してきませんでした。
その後、義母から名前についてなにか言われることはなく、私たちのつけた名前で娘の名前を呼び、かわいがってくれています。夫婦で一生懸命考えた名前を否定され続けて本当につらかったですが、最後まで折れずに貫き通してよかったと今では思っています。今後も義母と意見が対立してしまったら、夫と一緒に乗り越えていこうと思います。
「親である自分たちがつけた名前に、自信を持っていい」と思えたエピソードでした。
著者:春野つぐみ/30代・ライター。コミュニケーションおばけの5歳の娘と、恥ずかしがり屋の3歳の息子を育てる母。最近のマイブームは、某アイドルグループの推し活。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
【Amazonギフト券プレゼント♡】みなさまの体験談を募集しています!
妊娠中や子育て中のエピソードを大募集!「ベビーカレンダー」のニュース記事として配信、公開いたします。体験談を掲載させていただいた方の中から、抽選で毎月5名様に1000円分のAmazonギフト券をプレゼント。何度でも応募可能ですので、奮ってご応募ください♪どうぞよろしくお願いします!