こんにちは。助産師の高杉です。現在、37歳、初産婦、妊娠37週になりました。前回はつわりの時期の過ごし方や食事についてお伝えしました。今回は妊娠後期になり再度やってきた後期づわりの過ごし方についてお話ししていきます。
後期づわりって?
私は妊娠13~14週ごろに、なんだかすっきりしてきたかも?! と感じるようになってきて、妊娠前は好きだったパンを食べてみておいしい! と感じたのでつわりが落ち着いたのだと認識しました。妊娠10週の半ばにはつわり症状が落ち着く方が多いようです。ただ、個人差はあるので、つわりがまったくない方もいたり、長引く方、出産までずっとつわり症状が続く方もいます。
そして、妊娠後期になると、大きくなってきた子宮の一番上が胃の付近までくることにより胃を圧迫したり、子宮の周りにある腸も圧迫するのでつわりのときのような吐き気や嘔吐、腹満感などの症状が出現しやすくなります。いわゆる「後期づわり」です。
またやってきた! 後期づわりをどう乗り切る?!
私も妊娠29週ごろから大きくなってきたおなかが本当に苦しく感じて、つわりのときを彷彿とさせるムカムカが出てきました。つわりのときを思い出し、1回の食事量を減らし、ちょこちょこ食べられるものを分割して摂取したり、消化の良いものを摂ったり、夕食は遅い時間にならないように気をつけました。
また、妊娠後期になれば胎児への影響は少なくなり飲めるお薬も増えてくるので、かかりつけの先生に相談して処方してもらい、積極的に胃薬にも頼りました。
それから、妊娠初期もそうですが、食事摂取が思うようにできないことやホルモンの影響で、腸の動きも悪く、便秘にもなりやすいため、腹満感が強くなります。腹満感が強いことでますます苦しさやムカムカが強くなってくるので、お通じを良くするお薬(便を軟らかくするタイプや刺激を与えて便を出しやすくするタイプなど)に頼ってでも排便コントロールをすることがとても大切です。かかりつけの先生に処方してもらったり、今は薬局で手軽に購入できるものもあるので、まずは先生に相談してみましょう。
後期づわりのポイント
1)食事は一度にたくさん摂るのではなくちょこちょこ食べをしましょう
2)遅い時間の食事は控えて消化の良いものを摂りましょう
3) 胃の不快感や便秘はかかりつけの先生に相談をしましょう
私は、妊娠初期のつわりの体験があったお陰で初期のつわりのころほど大変ではなかったですが、やはりつらさはあり、産休に入るまで仕事を続けられるのかとても不安になりました。助産師として妊娠中の様子をわかっているつもりでもつらいときはつらいですし、うれしいはずの妊娠を喜べなかったり、悲しくて泣くときもあります。ママたちが不安に思う気持ちを同じように抱いたり、知識があるからこそより不安になることもあります。
また、妊娠初期はホルモンの影響もあり、気持ちも鬱々しやすいです。私もつわりのころ、苦しくて、つらくて夜な夜な泣いていたときもありましたが……。つわりがおさまるとすっかり元気になって眠れるようにもなり、心も楽になることで、おなかの赤ちゃんを楽しみに待ち望む気持ちがどんどん膨らんできました。
だから、今、つわりがつらいママたちもきっと、つわりがおさまればこんな思いになれるはず。私のところにきてくれてありがとう。幸せな気持ちにしてくれてありがとう。2人きりの時間をたくさん楽しもうね。