寂しがり屋で「かまってちゃん」な彼
私が過去に付き合っていた男性は、かなりの寂しがり屋で独りになることを嫌い、常に誰かとのつながりを求めているような人でした。
そして拗ねやすく、ささいなことであったとしても、彼の中で引っかかると「ふーん、好きにすれば」と不機嫌に。ただ、気にかけてほしいのかこちらの反応をうかがっていたり、わざと突き放すようなネガティブな発言をしたりと、私は彼に振り回されてばかりでした。
しかし、私自身、当時はかなりの依存体質だったため、こうしたタイプの男性に同じように依存され、面倒を見させてもらえることが幸せだと思っていたのです。
「ほかの男のところに行けば?」
彼の「かまってちゃん」な言動に振り回されていたある日、ささいなことから言い合いに発展。
いつものように「俺のこと好きじゃないんだろ?」「もういいよ、ほかの男のところに行けば?」などと、私の気持ちを試すようなことを言われました。
これまでの私は、「自分の世界には彼だけだ」と思い込んでおり、どれだけ振り回されてもすがりついて彼を求めていました。ですが、このとき、私の気持ちを疑って否定ばかりする彼に「どうしてこんな人に依存していたのだろう」「彼の何が好きで付き合っているんだろう……」と、スッと気持ちが冷めてしまったのです。面白いほどに彼への思いがプツンと切れた瞬間でした。
いつものように彼から試すような言葉を言われても何も感じられなくなり、こんな彼と付き合っている自分にも疑問を感じてしまったのです……。自分でも気づかないうちに、彼の言動に疲れていたのかもしれません。
そして彼との別れを決意しました。「ほかの男のところへ行けば?」などと言われていましたが、彼の本位ではなく、ただ「かまってちゃん」なだけだとわかっていました。そのため、別れもなかなか受け入れてもらえず……。結局、別れるまでにかなりの時間がかかってしまいました。
別れたあとは、不思議と解放感でいっぱいでした。彼は、おそらく自分に自信がなかったのだと思います。だからこそ不安を抱き、ネガティブな発言で試すような言動をしていたのかなと思います。ただ、やはり試すような言動は、相手の信頼を失うもの。依存していた私でさえも振り回されるたびに、どんどん愛情が冷めていったのだなと感じています。
著者:柳瀬蓮/30代女性・元キャバ嬢ライター。約10年、夜職に勤務しその経験を基に現在はコラムやエッセイ・シナリオライターとしてさまざまな記事や脚本を執筆している。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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