夫が早く帰宅する理由
会社員の夫の勤務時間は9時から18時。しかし、あるときから、9時から16時で働く私よりも遅く出勤し、早く退勤することが続いていたので気になっていました。
その日も、私は娘を16時すぎに職場に隣接する保育園へ迎えに行き、16時半に帰宅。部屋を覗くと、やっぱり夫が先に家に帰っていたのです。しかし、一応会社に出勤してはいるみたいだったので、早めの帰宅については一旦何も聞かないでおこうと思いつつ、リビングでテレビを見る夫を横目に、私は娘をお風呂へ入れ、夕飯の準備を進めていました。
すると夫が、「俺、暇だから娘ちゃんと公園へ行ってくる」と言い出したのです。このときの時間は17時すぎ。本来仕事をしている時間帯に「暇」という言葉が出てくることにはどうしても疑問を隠せず、「今お風呂にも入れたところだし、もうすぐ夕飯の時間だよ。それに、あなたの仕事は大丈夫なの?」と口を出してしまいました。
私の言葉を聞いた夫は、顔がみるみるうちに赤くなり「俺が仕事できないって言ってるのか! せっかく育児してやろうと思って早く帰ってきてるのに!」と怒鳴ってきたのです。私が、「ごめんね。でも、本来なら働いている時間帯だよね? 保育園から帰ってきてから夕飯の準備、寝かしつけまで、今まで私がしてたのに、どうしていきなり育児をしようと思ったの?」と冷静に聞くと、「仕事を任せてもらえなくなったのがわからないのか! 俺にはもう育児しかない!」と大声でわめき出したのです。
その後、私が詳しく話を聞こうとしても夫は「うるさい!」と叫ぶばかり。埒が明かないと思った私は、いつも冷静に話をしてくれる義父に電話をしました。事のあらましを説明してから、スピーカーフォンにして夫に渡すと、すぐに義父が「何をしてるんだ? 仕事を任せてもらえないから早く帰ってきて、育児をしたい? 甘えるな! 仕事は任せてもらうものじゃなくて、自分から見つけるものだろう。育児を逃げの口実に使うのは間違っている」と夫に一息で言ってくれたのです。
夫は義父に諭されてしょんぼり。義父が続けて、「そんなに育児をしたいなら、明日から毎日保育園の送り迎えをするといい」と言うと、夫はハッと顔を上げました。「え、毎日……?」と夫が言うと、義父は「仕事よりも育児がしたいんだろう? 前にも家事育児は奥さんに任せっきりだと聞いていたが、気まぐれで育児がしたいだなんて、考えが甘いにもほどがある。するなら寝かしつけまでしっかりしなさい」とひと言。その瞬間、夫の顔が真っ青に。私と義父に「しっかり仕事もせずに、迷惑をかけて、中途半端に育児をしようとしてすみませんでした」と誠心誠意謝ってくれました。
「思うように仕事がまわってこないから」と育児を逃げの口実に選んだ夫が、義父の言葉により自分の行動を顧みてくれてよかったです。その後、夫婦でこれからの仕事について話し合った結果、夫は弱音を吐きながらも、義父から言われた通り就業時間いっぱいはきちんと仕事を自ら見つけて取り組んでから帰ると決め、自分の仕事に真摯に向き合うように。仕事から帰って「パパお仕事行きたくない日もあるけど、いっぱい頑張ってお仕事をしていたら、この前会社の人に褒められたんだよ〜!」と娘に話すことも増え、自信を取り戻している様子。娘にも、「頑張ることはかっこいいこと」としっかり伝わっている気がします。
何かおかしいと思ったら、早い段階で事情を聞くことが大切だと実感。また、1人で抱え込まずに夫婦で相談し合える家庭環境を作ることも重要だと思った出来事です。
著者:村井あずき/20代・ライター。音が鳴るおもちゃが大好きな2歳の女の子を育てるママ。夫と2人で初めての育児に奮闘中。娘と一緒に絵本を読むのが大好き。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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