今週末も、外遊びが大好きな息子と公園へ。お友だちと元気いっぱいに遊ぶ息子の姿を見るのは、私にとって本当に幸せな時間です。
しかし、この大切なひとときをいつも邪魔するママ友がいるのです。全身にハイブランドをまとった彼女は、公園にいるママたちを捕まえてはマウント発言を繰り返していて……。
お受験の説明会でバッタリ!
特にシンママの私は格好のターゲットで、「いつも同じ服を着ているわね」「美容室にも行けないの?」「そんな貧乏くさい格好をしているってことは、どうせ大した仕事もしていないんでしょうね」などと言いたい放題。彼女曰く、大手企業に勤める旦那さんは「妻は一家の顔。みすぼらしいのは恥」という考えだそうで、エステや美容室に頻繁に通わせてくれるのだとか。
「私が美人だから、専業主婦として裕福な生活ができるの」と、彼女はいつも鼻高々に自らの容姿を自慢しています。
彼女が公園に足を運ぶのは、娘さんのためではなく自己顕示欲を満たすため。マウントが終わると、そそくさと帰ってしまうのです。彼女は他のママたちを「貧乏でかわいそうね」「専業主婦をさせてもらえないなんてかわいそうね」などと見下して笑っていますが、かわいそうなのは自由に遊ばせてもらえない彼女の娘さんだと思います……。
みんなと遊びたがる娘さんを「服が汚れるでしょ」「賢いお友だちと遊びなさい」と無理やり連れて行かれ、挙げ句の果てには「お勉強ができない子と仲良くするのは損よ」と吐き捨てる始末。
彼女は、まるで私の息子が勉強ができないと言っているかのような発言をしましたが、息子は今、お受験のために頑張っています。家庭教師にも来てもらって、毎日勉強に励んでいます。
マウントママが顔面蒼白に…
そんなある日、私立小学校の受験説明会で、なんとそのママ友親子と遭遇。子どもたちは再会を喜んでいましたが、私は内心うんざり……。案の定、彼女は「お宅も私立? シングルマザーには私立なんて無理なんじゃないかしら? 見栄張っちゃって大変ね」と嫌みをたっぷり言われたのです。
去り際に「せいぜい頑張りなさい」と見下す彼女に、私は余裕の笑みを浮かべて「お宅こそ、大変みたいですね? お互い頑張りましょう」と言い返しました。
それから数日後、例のママ友が私の職場にやってきました。法律事務所で私を見た彼女は、ひどく驚いた様子でした。
実は私、弁護士なのです。数週間前、ある男性から離婚の法律相談を受けた際、お話を伺ううちに、私はその身勝手な奥様が彼女のことだと気づきました。個人的な関係がある相手との交渉は、弁護士倫理の観点から避けるべきと判断し、正式な依頼は事務所の別の同僚弁護士に引き継ぎました。以後の対応は同僚に一任し、この日の協議に私は同席しませんでした。
あれだけ私を侮辱していた彼女自身が、離婚の危機にあったとは皮肉なものです。詳細は伏せますが、相談時に旦那さんから聞いた話は、公園での彼女の姿とはまったく違うものでした。さらに、旦那さんは探偵を雇い、彼女の不貞行為を示す証拠もつかんでいたのです。
数日前まで私を見下し、さんざん嫌みを浴びせていた彼女は、まさか旦那さんが私に離婚の相談をしていたとは思ってもいなかったことでしょう……。
私を見下していたママ友の末路
その後、最終的に彼女は、旦那さん側の条件を受け入れる形で合意に至り、離婚が成立。親権は旦那さんが持つことになり、彼女は慰謝料と養育費を月々支払っていくことになりました。
彼女は今、月々の支払いのために必死に働いていると聞きます。今では週末になると元旦那さんや元旦那さんのご両親に連れられて公園に来る彼女の娘さんを見かけます。以前とは違い、お友だちと楽しそうに遊ぶ笑顔を見ると、よかったなぁとしみじみ思います。
来年の春には、彼女の娘さんは私の息子と同じ私立小学校に入学します。これからは、2人が仲良く成長していく姿を、静かに見守っていきたいと思います。
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親の見栄や偏った考え方は、ときに子どもの健やかな笑顔を曇らせてしまいます。最後に彼女の娘さんが見せた屈託のない笑顔こそが、幸せの象徴ではないでしょうか。子どもの心を第一に考える大切さを、改めて感じさせられますね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。