今妊活に取り組んでいる人は、期待や不安が入りまじった気持ちを抱えながら毎日を過ごしているのではないでしょうか。妊活は「感情のジェットコースター」と表現されるほど気持ちのふり幅が大きくなりやすい時期なので、普段以上に心をいたわってあげられるといいですね。
また、情報があふれている日常生活では、頭ばかりがフル回転していて、慢性的な忙しさやストレスは生殖本能も曇らせてしまいます。女性の体に起こることにあわせるので、おひとりで頑張ってしまいがちですが、ご夫婦で気持ちをあわせながら一緒に取り組めるといいですね。今回は妊活中の心のケアやご夫婦の関係を調和させるツールのひとつ、ご夫婦でおこなう『ペアヨガ』をご紹介します。
ペアヨガってどんなヨガ?
突然ですが、ヨガの語源をご存知ですか?サンスクリット語で『ユジュ=馬と荷台を結びつける』というのが語源で、『つなぐ』という意味があります。馬と馬車を想像してみてください。馬は「心」、馬車は「体」、手綱を引く乗り手を「私」と置き換えます。乗り手である私は馬(心)をコントロールしながら馬車(体)を目的地に進めますが、油断すると馬は暴れてしまいますので、最初は訓練が必要です。ヨガでは「私」が「心」と「体」を呼吸でつなぎ、落ち着かせる練習をします。
2人1組になり、呼吸や動きを調和させながらおこなうヨガです。ご夫婦で行うペアヨガではお互いの感触、息づかい、温もり、男性らしさ(女性らしさ)、委ねられる安心感、信頼感などでパートナーの存在を感じることができます。呼吸でお互いの心をつなぎ、絆を深めてゆきます。
心地いい呼吸を見つけましょう
ヨガでは自然の生命エネルギーは呼吸を通して体に取り入れると伝えられていますので、呼吸がとても大切です。「吸う息で新鮮な空気をたっぷり体に取り込み、吐く息で不要な力や感情を手放す」この循環をよくしながら、心地いい呼吸を見つけましょう。
腰は最もゆるめたいパーツです
妊活にとってご夫婦ともにゆるめたいのは腰回りです。腰は体の要。健やかな腰にすると体のめぐりがよくなります。腰がほぐれてゆくと骨盤の内側の卵巣、子宮にホルモンを届ける働きも高まります。いたわりながら丁寧にゆるめましょう。
くつろげる空間づくりにしましょう
お部屋がくつろげる空間になるよう準備します。テレビやスマホを消し、部屋の照明をやや暗めにして、快適な温度に設定します。音楽をかけるとしたら歌声がないものがおすすめです。アロマオイルなどおふたりがお好きな香りを芳香するのもいいですね。
◎やってみましょう ★骨盤内のめぐりに効くペアヨガ★
・あぐらか長座になり、パートナーと背中合わせになります
※女性はお尻の下にクッションなどを敷いてパートナーとの高さを調整します
・後ろからお互いの腕を組んで力を抜き、お互いの重みをパートナーに委ねます
・ここからお互いの呼吸と動きを合わせましょう
~息を吸って~ 背骨をまっすぐにする
~息を吐いて~ 上半身を右に倒す
~息を吸って~ まっすぐにもどり
~息を吐いて~ 上半身を左に倒す
※これをゆったりとリラックスできるところまで続けます
◎やってみましょう ★腰を伸ばすペアヨガ★
・あぐらか長座になり、パートナーと背中合わせになります
・お尻を始点にして背骨を回すように一方向に円を描きます
・ここからお互いの呼吸と動きを合わせましょう
~息を吸って~ 息を吸って前側半円を描き
~息を吐いて~ 後ろ側半円を描く
※数回回して、反対方向も数回回します
慣れてきたら腰や背中、股関節の動きにも意識を向けてみましょう
◎やってみましょう ★絆を深める呼吸法★
・あぐらか長座になり、パートナーと背中合わせになります
・手は太ももの上で手の平上向きにして肩の力は抜きましょう
・鼻から吸って鼻から吐き、心地いい呼吸を探します(慣れるまでは口で呼吸してもOKです)
・呼吸を合わせることだけに集中し、30秒以上続けます
※リラックスしながらふたりのお互いの呼吸をつなぎましょう
慣れてきたら吸う息と吐く息を均等にし、細く長く深めてゆきます
ヨガは習慣にすることで違いが感じられてきます。
ひとつだけでも構いませんので、毎日ほんの少しの時間でも続けてみてくださいね。
妊活時期のご夫婦の関係性が1年後、3年後、10年後のご夫婦の形につながってゆきます。ご自分とパートナーをいたわる『ペアヨガ』を習慣にしてみませんか?