お昼ごはんのそうめんは…
義実家でお昼ごはんにそうめんが出された日のことです。私は下の子の授乳のために一度席を外していましたが、戻ってくると大皿のそうめんはすでにほぼ空。自分の分として残されていたのは、そうめん3口分くらいだけだったのです。
目の前の光景に戸惑っていると、義母から「それだけあったら足りる?」と声をかけられました。内心「足りるわけない……!」と思いながらも、「あっ、大丈夫です!」と反射的に笑顔で答えてしまいました。
足りなすぎる昼食
もともとたくさん食べるほうで、とくに授乳中はとてもおなかが空きやすかった私。朝から子どもとお散歩に出かけて、とにかく動きっぱなしだったこともあり、お昼どきにはすっかりおなかがぺこぺこでした。
だからこそ、お昼の時間を本当に楽しみにしていたのです。でも、戻ってみると残っていたのは、ほんの少しのそうめんだけ。義母は「夏はこれくらいがちょうどいいでしょ?」と明るく話していて、悪気がないのがわかるだけに、ますます何も言えませんでした。
二度目のランチはコンビニで
そうめんを食べ終えたあと、しばらく義実家で過ごしてから帰ることになりました。「全然足りなかったな……」と思いながら車を走らせ、我慢できずコンビニに立ち寄りました。唐揚げとスイーツを買って、車内でがっつり食べてようやく落ち着いたのを覚えています。義実家との食事の量や感覚の違いを強く感じた一日でした。
本当はまったく足りなかった義実家のそうめん。義実家という環境に気を遣って、自分の気持ちをぐっと飲み込んでしまいました。あの日感じた空腹と気まずさは、今でもはっきり覚えています。「遠慮せずに言ってね」と言われても、遠慮してしまう。それが現実でした。だからこそ、次に同じ場面がきたときは、自分のためにほんの少しでも言葉にできたら——そんなふうに思っています。
著者:山野 奈央/30代女性/2020年生まれの4歳の長男、2022年生まれの長女、2024年生まれの次男と夫の5人暮らし。2歳差育児に悩まされながらも、お気に入りのコーヒーマシンで淹れたコーヒーでやる気スイッチを入れている。育児休業を取得中の会社員で、副業でライターとしても活動中。家族で温泉旅行に行くことが好き。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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