既読スルーをする彼女
僕の彼女は仕事が忙しく、連絡がマメではありません。メッセージのやり取りは週に2~3回あれば良いほうです。そんな中、最近は既読スルーが目立つように。会うのはもちろん、電話ですらそっけなく、ほとんど会話のない日々が続きました。
しかし、翌月は付き合って数年目の記念日。実は、この日にプロポーズをしようと僕は指輪を用意していたのです。彼女は派手なタイプで、ブランド品が好き。そのため婚約指輪も、頑張ってかなり高級なものを選んで購入しました。
まともに話もできていない状態でプロポーズなんて……。不安になった僕は、親友であるAとBに相談。2人には、彼女を紹介していて一緒に出かけたこともある仲だからです。そしてその結果、プロポーズはしばらくやめておこうと決めました。
僕の友だちと彼女が!?
そんなある日、信号待ちをしていた僕は、横断歩道の反対側でとんでもない光景を目撃! それは、彼女らしき女性と、見覚えのある背格好の男の後ろ姿。青信号になったとたん走って追いかけましたが、間に合いませんでした。僕は息を切らしながら彼女に電話をしてみると……短い応答ですぐに切られてしまいました。
僕は震えながら、心当たりのあるその男に電話してみました。それは、彼女の変化について相談していた親友のAです。
「今、街中で僕の彼女と一緒にいなかった?」
僕の剣幕に驚いた友だちは、ビデオ電話に切り替えて「家でゲーム中だけど?」と証拠を見せてくれました。そして驚くようなことを言ったのです。
「そうだこの間、お前の彼女から間違いメッセージがきたよ。『大好き、ずっと一緒にいたい』ってやつが。お前、愛想をつかされたんじゃないかって心配していたけど、ラブラブじゃんってあほくさくなって、言うのを忘れてた!」
どうやら彼女は、僕とアイコンが似ている友だちに間違えてメッセージを送ってしまったよう。僕は、彼女と親友を疑ったことを反省し、やはり、来月にプロポーズしようと考え直したのです。
彼女に「大事な話があるから、記念日に会おう」と伝えると、彼女からは、「いいけど、場所は?」という短い返事が。僕は待ち合わせ場所を連絡し、高級ホテルのレストランを予約。指輪もポケットに忍ばせました。
彼女の口から辛辣な言葉
レストランに到着し、2人で席に着きました。「話があるんでしょ?」とせかす彼女に、僕は指輪のケースを取り出し、差し出しました。
「ぼ、僕と、け、結婚してください!」
ところが、彼女の口から飛び出したのは衝撃のひと言でした。
「え? 私たち別れたじゃん」
「メッセージで『別れて』って送ったでしょ? 返信がないから今日その話をするのかと思っていたのに、プロポーズ? 結婚なんてするわけないじゃん。いろいろ高い物を買ってくれるからしばらく付き合ったけど、もう二度と連絡してこないで」
そう言って、彼女はレストランを出て行ってしまったのです。そのあと僕は泣きながら、予約していたコース料理をやけ食いしたのでした。
どん底の僕が食事を終えたときです。先日、彼女との関係を疑ってしまった親友Aから、「いつもの店に来いよ」との誘いが届きました。愚痴を聞いてもらおうと、僕はその足で居酒屋に向かったのですが……。
なんと、親友2人のほかにも、さっきレストランを出て行った彼女もいたのです!
「浮気相手」が発覚?
僕を誘ったAが「真相が判明したよ」と真剣な声で言いました。
「こいつがお前の彼女の『浮気相手』だったんだ」
そうやって指をさされたもう1人の親友Bは、「誤解させて悪かった」とうなだれています。彼女は慌てて「な、何のこと!?」と口を挟んだのですが……。
「お前の彼女、誤爆の女王だな。大好きメッセージは無関係の僕に送ってくるし、別れ話はお前じゃなくてこいつに送ったらしいし。いくらアイコンが似ているからって…」
どうやら、以前僕が疑ってしまったAは、前々からBと彼女の関係を怪しんでおり、この場に全員が集まるよう仕組んでくれたよう。
Bは僕に謝罪し、経緯を説明。
「彼女から、お前のモラハラについて相談にのってほしいって言われて……。お前はそんなヤツじゃないって何度も言ったけど、泣きつかれて放っておけなくて。言い訳じゃないけど、彼女とは付き合ってなんかいない。断り切れずに何回か食事はしたけれど…」
なんと彼女のほうが、僕の友だちに猛アタックしていたようなのです。彼は背の高いスマートなイケメン。おそらく、紹介したときから狙っていたのでしょう……。
「この間、彼女から間違えて『これまで貢いでもらったけど、金しか魅力のないダサ男とはお別れします』ってメッセージがきてやっとわかった。お前のモラハラは、彼女がでっち上げたウソだって」
こうして、メッセージの誤爆によって自爆した彼女とは、3人とも縁を切ることに。僕を金ヅル扱いした挙句、親友に乗り換えようとしたのですから自業自得です。
その後、僕は友だちのことを許し、さらに彼らとの友情を深めることができたのでした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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