念願のラーメン店が人気店に!
僕はラーメン店を営んでいます。学生時代は同級生からひどいいじめを受けていました。教科書を隠されたり、給食に砂を入れられたり……。当時は毎日学校に行くのが嫌で仕方ありませんでした。
それでも料理への情熱だけは失わず、高校卒業後は都内の有名ラーメン店で修業を重ねました。休みもほとんどなく働き続けて独立。地元に戻って小さなラーメン店を開きました。
最初は1日に3杯も売れない日が続きましたが、ついに地元で評判の人気店になることができました。平日でも行列ができ、週末は1時間待ちも珍しくありません。苦労が報われた瞬間でした。
図々しい元同級生が突然来店
ある土曜日の昼下がり、店内が満席の中、見覚えのある顔が入ってきました。
学生時代に僕をいじめていた元同級生です。あの意地悪そうな目は昔のまま。連れの女性と一緒でした。
「おー!久しぶりじゃないか」と馴れ馴れしく声をかけてきます。
席に案内すると、メニューを見て突然こう言いました。
「なあ、同級生だろ?無料にしてくれよ。昔の仲間なんだからさ」
連れの女性の前で、いい格好をしたかったのでしょう。でも僕はきっぱりと断りました。
「申し訳ありませんが、どなたであってもお代はいただいております」
元同級生の顔が瞬時に赤くなりました。
「恥をかかせやがって!覚えてろよ!」
捨て台詞を吐いて、連れの女性を引きずるように店を出て行きました。
謝罪のふりをした卑劣な作戦
それから1週間後、元同級生が再び現れました。今度は一人でした。
「この間は悪かった。ちゃんと金払うから、美味しいラーメン食べさせてくれよ」
素直に謝っているようだったので、僕も快く迎え入れました。人は変わるものだと思っていました。
特製醤油ラーメンを注文した元同級生。料理が出てきて、3口ほど食べたところで、突然大声をあげました。
「虫が入ってる!!これ見ろよ、みんな!虫だぞ、虫!」
店内が一瞬で静まり返りました。お客さんたちが心配そうにこちらを見ています。
元同級生は丼を振り回しながら騒ぎ続けます。「こんな不衛生な店で食事してたなんて!食中毒になったらどうしてくれる!」
僕は冷静を装いながらも、心の中は混乱していました。専門業者による定期的な害虫駆除を行い、調理前の目視チェックも欠かしていないのに……。虫が混入するなど、ありえないことでした。
監視カメラが決定的証拠を記録
実は開店から1年目に、酔っ払い客とのトラブルがあったため、店内にはしっかりと監視カメラを設置していました。
僕は元同級生に言いました。
「申し訳ございません。どのような経緯で混入したか確認したいので、少しお待ちください」
裏で監視カメラの映像をチェックしました。すると、信じられない光景が!
元同級生がラーメンを食べ始めてすぐ、キョロキョロとあたりを見回し、ポケットから小さな物体を取り出してそっと丼に入れる姿がバッチリと記録されていたのです。
「やっぱり」と思いました。最初から仕組まれていた計画だったのです。
正義の鉄槌が下る
僕は店内に戻り、まだ騒いでいる元同級生に告げました。
「警察を呼ばせていただきます」
「は?なんで警察なんだよ!」
「業務妨害の疑いです。監視カメラにすべて記録されています」
元同級生の顔が青ざめました。
「ちょ、ちょっと待てよ...」
程なくして警察が到着。監視カメラの映像を確認した警察官は、すぐに元同級生を任意同行しました。
元同級生が店から連れ出される際、お客さんたちからはなんと拍手が。常連のおじいさんが「よくやった!」と声をかけてくれたときは、涙が出そうになりました。
この件は地元でも話題になりましたが、むしろ「しっかりと対処した誠実な店」として評価されたほど。常連のお客さんたちは「あんな奴に負けるな」「美味しいラーメンを作り続けてくれ」と温かい言葉をかけてくれました。
元同級生は後日、警察の取り調べを受け、適切な処罰を受けました。示談の申し入れもありましたが、きっぱりと断りました。
学生時代にいじめられた屈辱的な記憶は今でも鮮明です。でも、あの経験があったからこそ、諦めずに努力し続けることができました。
今日も真心込めた一杯で、お客さんに笑顔になってもらっています。
※AI生成画像を使用しています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
防犯カメラ、大事!