私の彼に近づく後輩
私は人事部、婚約者の彼は営業部に所属していました。そんなある日、彼からいきなり人事部の私の後輩女子・A子とランチをしたとの報告を受けたのです。「違う部署なのになぜ?」と聞くと、「A子さんから、いつも君にお世話になっているから、お礼をしたいと言われた」とのこと。
「どうして私に直接お礼をしないのかな?」と疑問を口にすると、彼は「別に不思議なことじゃない」となぜかA子の肩を持つのでした。さらに、「そうやって、普段からA子さんにだけ厳しくしてるんじゃないの? 彼女、君の態度が冷たいって泣いていたよ」と言ってきて……。
「そんなことないよ! A子はミスが多くて注意することもあるけど、特別厳しくしたことはない」と反論するも、彼は「君は今年で38歳だよね? A子さんが自分より10歳も若いからって嫉妬しちゃダメだよ」と話になりません。
私は「何を言ってもダメだ」と諦め、この話は止めたのでした。
後輩が彼を略奪
翌日、会社に行くとA子が、「先輩の彼氏さんとランチに行ってきました!」と話しかけてきました。私が「そう」とそっけなく返すと、「嫉妬ですか? アラフォーはすぐ怒るから嫌だ!」と発言。さらに、「そんなんじゃ、彼にも捨てられちゃいますよ? 私が奪っちゃおうかな。彼みたいな人はなかなかいないし」とまで。彼は優秀で、社内では出世頭と言われていました。
モヤモヤした気持ちで過ごしていると、次第に彼からの連絡は遅くなり、結婚関連の話についてはぐらかすように。そしてついに、「A子と付き合うことにした」と別れを切り出されました。
私はショックな気持ちよりも、2人の横暴な態度に呆れてしまい……。「どうぞ、ご自由に」と言って彼とは破局したのでした。
そして3カ月後、A子は「彼と婚約したので寿退社します」と退職届を提出。私に「アラフォーで結婚相手を探すのは大変だと思うけど、頑張ってください! 私の完全勝利ですね」と言って去って行ったのでした。
また彼も、「自分の実力を試すため」と外資系の企業に転職していきました。
入籍2週間で!?
それから3カ月が経過したある日、私は仕事の件でA子にメールを送信しました。というのも、A子は引き継ぎをほとんどしないまま退職してしまったため、彼女しかわからないことがあり……。
すると、予想外の返信が届きました。
「彼を返してあげるので、私が会社に戻れるよう、上司に掛け合ってくれませんか?」
「どういうこと?」と理由を聞くと、なんと入籍2週間で、彼の不倫が発覚したそう。ただ、A子は会社を辞めてしまったため、離婚したくても収入がなくできないというのです。
「先輩、まだ彼のこと好きでしょ?」と言うA子に、私は「昨日、入籍したの。だから、もう彼のことはどうでもいいかな」ときっぱり。実は、彼と別れてから私は、父親の知人の息子とお見合い。とても素敵な男性で、すぐに入籍する運びとなったのでした。
それでもA子は、「会社に戻りたい」としつこいので、私は突き放すように言いました。
「仕事ができる人なら私も考えるけど、あなたは不真面目でミスも多いのに、文句ばかり言っていましたよね? それに、ちゃんと引き継ぎをせずに辞めたせいで、私たちがどれだけ苦労したか……。うちの会社は諦めて、他の会社の入社試験を受けてください」
それ以降、彼女から返信がくることはありませんでした。
A子と彼に裏切られ悔しい思いをしたものの、そのおかげで素敵な男性と結婚することができた私。ある意味、2人には感謝しています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
イラスト:藤まる
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