双子を授かってからの家づくり
双子を授かってから、私たちはマンションの売却や土地選び、ハウスメーカー探しと、めまぐるしい日々を過ごしていました。そして私の実家の近くに良い土地が見つかり、そこで家を建てることを決めました。
大手ハウスメーカーは予算的に厳しかったため、中堅のハウスメーカーに依頼することに。それからは、間取りや床材、壁紙の色決めなど細かな打ち合わせが続き、妊娠中だった私は長時間座っていることがつらく、途中からは夫のみ打ち合わせに出て、私はオンラインで参加するかたちになりました。
しかし、体調不良で話を聞き流してしまうこともあり、夫に任せきりにしてしまったのは、今振り返ると私の反省点です。
進捗状況の確認を夫に任せていたら…
家の建築が始まると、夫は大工さんへの差し入れを兼ねて何度か現場を見に行き、そのたびに「順調に進んでいて大丈夫そうだよ」と私に報告してくれていました。
体調が少し落ち着いたある日、私も一度現場を見ておきたいと思い立ち、夫と一緒に視察へ行きました。
すると驚くことに、頼んだはずの床材の色が違い、さらに台所の壁紙も別のものが使われていたのです。その瞬間から現場監督への不信感が湧き、以降はまるで粗探しをするように、家の細部までしっかり確認していきました。
現場監督の対応と夫への不満
私はその場で現場監督に「こちら、カタログで選んだものと違いますよね?」と伝えると、監督は少し慌てた様子で「確認不足でした。すぐに直しを入れます」と謝罪してくれました。ただ、その修正には時間がかかり、完成日も2週間ほど遅れることに。
その日の帰宅後、私は夫に「何度も見に行っていたのに、どうしてもっと早く気づかなかったの?」と少し強い口調で聞いてしまいました。夫いわく「現場監督が“順調です”と言っていたし、細かい部分までは確認していなかった。任せておけば大丈夫だと思っていた」とのこと。
夫なりに信じて任せていたのだと理解はしたものの、私には「大事なことを見逃された」という不満が残りました。しかし、過去を責めても前に進めないと考え、最終的には「次からは私もできるだけ現場に足を運ぶから、二人で一緒に確認していこう」と今後の方針を提案したのでした。
今回の出来事を通じて、大きな買い物や家づくりのような一生に関わる決断は、どんな状況であっても“自分で最後まで確認すること”が大切だと学びました。夫に任せたのは信頼しているからこそですが、完全に任せきりにするのではなく、「一緒に確認しながら進める」ことが本当の意味での協力なのだと思います。
これから先、家のメンテナンスや子どもの教育費、ライフプランなど大きな選択をしていく場面はまだまだあります。そのときには今回の経験を生かし、夫とお互いの考えを共有しながら一歩ずつ進んでいこうと思いました。
著者:野中 まゆ/30代女性。2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
イラスト:ちゃこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)